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ヴァージン・グループ会長:サー・リチャード・ブランソン氏 インタビュー

「旅をしなければ生きたことにならない。生きていることを実感させてくれる旅は私の人生に欠かせないもの。」

航空会社として初めて各シートに個人用モニターを全席に設置したり、独自のクラスであるプレミアムエコノミーを設定したりするなど、常に業界をリードする革新的なサービスで話題を呼んできたヴァージン アトランティック航空。 『地球の歩き方エアラインランキング』でも、調査開始以来、毎年トップ3にランキングされる人気が高いエアラインだ。

同社設立25周年とロンドン〜東京就航20周年を記念してヴァージン・グループの会長であり、「楽しくて快適な航空会社を創りたい」という思いでヴァージン アトランティック航空を創業したサー・リチャード・ブランソン氏が来日した。冒険家としても知られるブランソン氏をインタビューし、旅への思いを聞いてみた。

1984年2月
高品質なサービスの提供を
目指して創業

まず、ブランソンさんが日本人におすすめするイギリスの街を教えてください。

イギリスには素敵な街がたくさんありますが、私は皆さんにぜひロンドンでの滞在を体験していただきたいと思っています。
ヴァージンがロンドン〜東京線を就航させた20年前のイギリスの食事は大変評判が悪いものでした。しかし、今ではジェイミー・オリヴァーをはじめとした有名シェフが日本でも人気を呼び、イギリス料理はべっとりとしたフィッシュ&チップスだけでないということを皆さんはご存知かと思います。
20、30年前にロンドンに行ったことのある人は、暗い街といったイメージをお持ちのようですが、今は大変明るく楽しい街になっています。おいしいレストランやお洒落なクラブも数多くありますし、おもしろい人もたくさんいます。私は、できるだけ多くの方にロンドンを訪れていただけることを願っています。

最近、日本の若い人たちは海外にあまり興味を持たず、海外旅行をしなくなってきています。若いときから旅を重ねてきたブランソンさんから日本の若者たちにメッセージをいただけますか。

1989年5月
高品質なサービスの提供を
目指して創業


25周年記念パーティで
クルーと一緒に登場!
"STILL RED HOT"

日本の若い人たちが旅をしないことなど想像もしていませんでした。それはとても悲しいことです。旅をしないということは、何も経験ができないということだからです。私は、日本が大好きですし日本人と話をすることも大きな楽しみです。
私は、世界を探検することが人生を一番楽しむ方法なのではないかと思っています。そして、実際に人生の半分以上を旅に費やしてきました。世界には本当に多様な文化が存在しますから、外国を訪れることはとても楽しいことです。
ヨーロッパの国々は隣り合いながらも異なる顔を持っていて、都市ごとにそれぞれ特色があります。もちろんそこに住まう人々も違っています。そうした国々を旅することは非常に楽しい体験になるはずです。
お金を持っていなくても経済的に余裕がなくても、人間的に豊かになることはとても大切なことで、旅は、その人の内面を豊かにしてくれるものなのです。

一般の人たちも宇宙旅行を実現できるよう、ヴァージン・ギャラクティック社を立ち上げられましたね。また、気球旅行による世界一周にも挑戦されていますが、世界各地を旅して来られたブランソンさんにとって「旅の聖地」といえば、どこなのでしょうか?

私が最もすばらしいと思うのは、アフリカです。ブッシュの中に入って行くとワイルドライフを体感できます。特に気に入っているのは、南アフリカのウルサバ(Ulusaba/クルーガー国立公園の西側に位置するサビ・サンド私営動物保護区のひとつ)です。ジープに乗って大自然の中で暮らすチータやヒョウ、ゾウなど、さまざまな野生動物たちを観察するサファリはすばらしい体験です。
ウルサバは、古くからアフリカ人にとっての聖地だった場所。ウルサバという地名は、「恐怖の少ない場所」という意味を持っています。ウルサバは、山の上にあるため、アフリカ人は敵の襲来をそこから見渡すことできることからこの地名が付いたようです。

ダイナミックな大自然を体感できるウルサバ

ブランソンさんにとって「旅」とはどんな意味を持っていますか。

私にとって旅とは、人と出会うことです。私は、新しい人に会うことが大好きなのです。そしてその人から学んだり、いろいろな文化から新しいことを学ぶことも大好きです。
もし、私の人生に旅がなかったとしたら、とてもつまらないものになっていたことでしょう。

お話しを伺っているとブランソンさんは「旅に育てられた」と感じていらっしゃるようですね。

その通りです。人生、旅をしなければ生きたことにはなりません。旅を重ねれば重ねるほど、生きているという実感を感じることができるのです。

取材・文=富永直美
写真(インタビュー)=小坂伸一

■2009年6月2日、インタビューの前に開かれた記者会見の最後でブランソン氏は、12月にコペンハーゲンで開催される気候サミット(気候変動枠組条約締約国会議)への支援を訴えた。ヴァージン アトランティック航空は、2008年2月24日にヒースロー空港でバイオ燃料による試験飛行に世界で初めて成功。このときの燃料はココナッツオイルとババスオイルだったが、将来的には海藻を使ったバイオ燃料の開発を目指している。「コペンハーゲンの気候サミットへのサポートをお願いしたい、会議を成功させたい」と記者たちに呼びかけ、環境問題に真剣に取り組んでいるブランソン氏ならではのメッセージで記者会見を締めくくった。

Sir Richard Branson
サー・リチャード・ブランソン氏 プロフィール

1950年イギリス ロンドン郊外に生まれる。’70年にレコード通信販売会社「ヴァージン」を設立。翌年、ロンドン、オックスフォードに「ヴァージン・メガストア」の母体となるレコード店を出す。’73年に設立した「ヴァージン・レコード」は、世界6大レコード数えられるまでに事業を拡大。’84年「ヴァージン アトランティック航空」を設立し、ロンドン〜ニューヨーク間に初フライトを果たす。現存する巨大企業の業界独占にチャレンジし、新事業に積極的に進出している。2000年には英国エリザベス女王より「ナイト」の称号を授与された。さらに熱気球による世界初の大西洋及び太平洋横断に成功したほか、世界一周気球旅行にも挑戦するなど、冒険家としても知られる。
’09年5月、『ヴァージン流世界を変える非常識な仕事術』(エクスナレッジ社)を上梓。




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2009年07月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部