シリアは地中海東岸の緯度32~37度に位置し、一般に私たち日本人が想像するアラブの国のイメージとはかなり異なる自然をもつ国だ。広大な砂漠が広がるイメージに合致するのは、国土の南部から中央部にひろがるシリア砂漠に限られる。国土の北部から東部にかけてユーフラテス川が、西部にはオロンテス川が流れ、流域は青々とした農業地帯となっている。地中海にほど近い山脈は標高2800mを超え、地中海からの湿った風がもたらす雨の恵みで森林や草原が広がっている。
この青々とした大地は、東はイラクのチグリス・ユーフラテス川流域へ、南はレバノン、イスラエル、ヨルダンへと続く。いわゆる「肥沃な三日月地帯」だ。世界で始めて農業が生まれ、アルファベットの原形を生み、宗教や建築技術など、ヨーロッパはもちろん世界中に有形無形の影響を与えてきた。それゆえ国中いたるところに遺跡が残り、今でも一般家庭の床下やごく普通の畑の下から、モザイクや住居跡といった遺構が見つかることがある。各地の旧市街を歩くと、そこだけ不自然に周囲より高くなっているところがある。それこそ、長い年月で積み重ねられた歴史が、その足下に幾重にも折り重なっていることの証拠なのだ。
さあ、東西の文明の十字路と呼ぶにふさわしいこのシリアに足を踏み入れよう。中東で、いや世界でも指折りのホスピタリティをもつシリアの人々が、あなたの旅を手助けしてくれるはずだ。
この青々とした大地は、東はイラクのチグリス・ユーフラテス川流域へ、南はレバノン、イスラエル、ヨルダンへと続く。いわゆる「肥沃な三日月地帯」だ。世界で始めて農業が生まれ、アルファベットの原形を生み、宗教や建築技術など、ヨーロッパはもちろん世界中に有形無形の影響を与えてきた。それゆえ国中いたるところに遺跡が残り、今でも一般家庭の床下やごく普通の畑の下から、モザイクや住居跡といった遺構が見つかることがある。各地の旧市街を歩くと、そこだけ不自然に周囲より高くなっているところがある。それこそ、長い年月で積み重ねられた歴史が、その足下に幾重にも折り重なっていることの証拠なのだ。
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