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| 櫻井寛のおすすめは、コロラド州のロッキー山脈。コロラド渓谷の片道に道路、対岸に鉄道が走る絶景ルートがある。レンタカーのお陰で撮影可能な一枚である。 |
世界の鉄道写真を撮るために、年中、旅をしています。渡航は年に10回〜12回のペースで160回、これまで70カ国に出かけています。世界各地に行っていますが、今回はアメリカの話をしましょう。アメリカは広大な国ですので、移動に車は必需品。鉄道の撮影ポイントにも車で向かいます。けれども、私は鉄道が大好きなので、車で出かけていって外から撮るだけではなく、必ず片道だけは列車に乗るようにしています。
私のやり方は、まず、撮影対象の列車に乗ってロケハンをします。列車の最後部が私の指定席。ここから、景色はどうか、アクセス可能な道路はあるか、撮影に障害となるものはないか、光線の具合はどうかなど、様々な点をチェックして、撮影ポイントを決めます。それから列車を降りてレンタカーを借り、撮影ポイントまで戻ります。大都市の駅前ではレンタカーはすぐ見つかりますが、小さな町ではそうはいきません。そういう時には裏技があります。
例えば、ロサンゼルスからオーランドまで3泊4日で走る大陸横断列車「サンセット・リミテッド号」を撮影した時は、1泊2日目にエル・パソという駅で降りて空港までタクシーで行ってレンタカーを借りました。これが裏技。空港にならレンタカーは必ずありますから。それから、撮影ポイントと決めたエル・パソの100キロ手前まで車で移動。サンセット・リミテッド号は週に3便しかないので、撮影は次の列車が来るまで待つことになります。
アメリカの鉄道はよく遅れますが、早く来ることもあるので、通過予定時刻の30分前には撮影ポイントでカメラをセットアップして待機しています。撮影ポイントは、たいてい人っ子一人通らない道路から外れたところですから、毒ヘビが出ないか、動物に襲われないか、待機している間は不安もあります。けれども列車が岩肌から顔を出す瞬間を撮り逃したら、それこそ一大事です。チャンスは一度だけ。そのチャンスをモノにできて、思った通りの写真を撮れた時は本当にうれしいですね。
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