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露出決定のポイント
写真撮影の露光は、通常ISO100のネガフィルムの野外撮影なら、晴れていたらf8・1/125、曇天ならf5.6・1/125、雨天ならf5.6・1/60と、この3つを覚えておけば露出計を使う必要はほとんどありません。ただし、リバーサルフィルムの場合はそう簡単にはいかず、±段の露出補正が必要になります。ここでは、比較的簡単にできるミスの少ない測光方法をアドバイスします。
入射光式露出計 反射光式露出計
・被写体の明るさは、その照明光の明るさによって決まります。そこで被写体を照らしている光の明るさを測って、適切な露出にすることを入射光式言います。
照明された被写体の明るさを測ることを、反射光式と言います。
・露光されているフィルム面の明るさをリアルタイムに測光しながら、露出量をコントロールする方式を、TTLダイレクト測光(ストロボ等に使われている)と言います。
通常の1眼レフカメラは、反射光式露出計を内蔵しているので、入射光式の露出計を併用することでミスの少ない露出が可能となります。


 
分割測光値より+1 シャドー−3・輝く海面+3
露出補正+1 1/2
晴天時の風景は、被写体のコントラストが高く、露出の決定が難しい。この場合、分割測光ではなくスポット測光で明るいところと暗いところをそれぞれ測光すれば、容易に適正露出を決定できます。左の写真は偏光フィルターで空の輝度を下げ、雲に表情を与え、砂浜が白く飛ばずかつ岩肌が黒くつぶれないところで、露出を決定しました。結果的には、分割測光より+1オーバーな露出としました。また、右のように、太陽が反射してキラキラ輝く海なども、スポット測光で輝度差をきっちり決めて撮影しましょう。


 
±0 +1 -1
緑は、露出を合わせるときの基準となる18%のグレー版に近く、順光の草や木の葉の緑色はほぼ測光値のままの露出でOKです。ただし、逆光で鮮やかに見える緑や透明感のある緑、若葉の明るい緑などは、測光値より+1段明るくします。反対に、日陰の緑や暗い感じの緑色は、−1段階暗くします。このように3段階の明るさの緑を覚えておくと、屋外の撮影に役立ちます。


+2 -1
被写体の絵柄が非常に細かくスポット測光が難しい場合などは、中央重点測光で測光し露出補正を加えます。下のような写真の場合、中央重点測光で全体を測り、明るいところと暗いところの面積比率から露出補正をします。ただし画一的な法則はなく、ある程度感覚的な補正量となります。木のディテールを映し出したいなら+2、木をシルエット風に表現し、葉や空の情景を写したいなら−1といった具合になります。


−0.5 ±0 +0.5
−1 ±0 +1
かなりの経験を積んだプロでも、デリケートな光の被写体を一枚のカットだけで納めるのは困難です。また作者の意図で露光量はいろいろ変化するもの。そのため、適正と思われる露出よりも多少アンダーなカットとオーバーなカット、いわゆる前後露出 を撮影するのがブラケティングです。カメラの種類にもよりますが、通常は0.5 段刻みに適正、オーバー、アンダーを撮ります。 ただし夕日や夜景などは2/3 〜1 段刻みの ブラケティングをお勧めします。


CDU II
リバーサルフィルムは、アンダーぎみに撮影するのが基本。なぜならリバーサルフィルムは、暗い方にレンジが広く画像が記録されているからです。明るい光源などで見てみると、シャドウ部でもけっこう画像が写っているのがわかります。そこでアンダーな写真を補正する方法にデュープがあります。デュープリケーティングフィルムCDU IIというデュープ用フィルムで複写すれば、露出不足を補い、適正露出で撮影したのとほとんど同じフィルムを作成できます。使い方はISO表示がないので自分でデータを作成することになりますが、私のデータでは、ISOは10程度、小型のハロゲンランプにCCのG30のフィルターを使い、スライドコピアなどで複写すれば、良好な発色が得られ、明るさも自由に調節できます(現像は通常のリバーサルフィルムと同じです)。


[輝度差]
被写体の明るさのことを輝度といいます。また、スポット測光で測った被写体の明るさの差を輝度差といいます。
[ブラケティング]
露出決定が難しい撮影状況などで、適正露出を得るために段階的に露出をずらした撮影のことを言います。オートブラケティング機構内臓のカメラを使えば、補正ステップで自動的に露出をずらして撮影できます。