コンパクトからハイエンドまで、デジタルカメラの使い方1
海外旅行の撮影にもデジタルカメラを持っていく人が増えています。フィルムレスの手軽さに加え、その場でレビューしながら何度も撮影できる機能性など、ますます需要が高まるはずです。「使い方1」では旅行先での上手な使い方や、用途に合わせた画質モードの選び方、また万が一の困った場合を想定し、その解消法や予防法等を紹介します。
メモリーカード(デジタルカメラ) フィルム(銀塩カメラ)
銀塩カメラがフィルムを使い、画像を作成するのに対して、デジタルカメラはCCDという光電素子から画像データが作成され、メモリーカードに保存される為、フィルムのように24枚や36枚といった枚数制限がなく、カードの容量や記録モードの設定に応じて、何十枚でも何百枚でも撮影が可能です。さらにモニターで露出や光源、フレーミングといった、今まで現像しないと分からなかった仕上がり状態を、その場で確認し不要なものは削除できる等、デジタルならではの機能があります。デジタルカメラと銀塩カメラのそれぞれの特徴を上手に使い分けることで、写真の可能性そのものがさらに広がるはずです。


例えば室内での写真が緑がかっていたり、日陰の写真が青みがかっていたり等、光源の違いによって写真の色味が偏よってしまうことがありますが、これは光源によって色温度(ケルビン)に差があることからホワイトバランス(WB)が崩れることで生じるものです。デジタルカメラに内蔵されているオートWB機能はこの色温度を自動的に感知し、色の偏りを白を基準にして適正な発色に補正する機能です。これを活用すれば、どんな光源の下でも目で見たイメージに近い色で撮影することができます。


電灯モードで撮影 曇天モードで撮影
デジタルカメラには上記のオートWBモードに加え、各光源(「蛍光灯」「曇り」等)に特定したプリセットWBモードが内蔵されています。オートWBはさまざまな光源に対応していますが、必ずしもイメージどおりの結果が得られるとは限りません。海外では特に室内に白熱灯が多く使われていたり、日本とは光源の面で多少差があります。オートで撮影し、プレビュー画面で見たとき発色に不満がある場合は、光源に合わせたプリセットWBモードに切り替えてみることをおすすめします。また意図的に光源モードを操作し、青っぽい写真に仕上げたり赤っぽく仕上げたりと幅広く応用することが可能です。


ISO 100 ISO 800
デジタルカメラは撮影途中でも自在にISO(感度)を変えることができます。これはフィルムによってISOが限定されてしまう銀塩カメラにはない最大のメリットです。ただし感度と画質の関係は銀塩と変わらず、感度を上げるほど暗さには対応しますが、画質は劣化します。ほとんどのデジタルカメラにはISOをオートで調節する機能が備わっていますが、場合によっては手動に切り替えることで、よりイメージどおりの撮影が可能となります。例えば、日中の屋外で風景を撮影したい場合は、ISO100などの低感度に設定しておくことでよりきめ細かな美しい写真が撮影できます。また、屋内等暗めの場所では400や800などの高感度に設定することで、カメラブレや被写体ブレを防ぐことができます。カメラによっては1600から3200までISOを上げられる機種もあるので、機種選びの参考にしてください。


銀塩カメラのフィルムにあたるのが、デジタルカメラのメモリーカード。カメラの機種により使うメモリーカードも多種多様、自分のカメラにあった物を選ぶようにします。メモリーカードの容量は一般に大きい方がよいと思われがちですが、高価な大容量のものを1枚買うよりも、その予算で中容量のものを2〜3枚買うことをおすすめします。2枚以上あれば、1枚をパソコンに取り込んだり、プリントに出している最中、もう一枚を使用して撮影が出来ます。また後日データ整理がしやすいように、撮影モードや撮影サイズに合わせてメモリーカードを分けておくなど、いろいろ利用できて便利です。


デジタルカメラの電源は機種によって様々、そこで気になるのが海外での電源事情。電池が乾電池ならいいが充電式バッテリーの場合、渡航先のコンセントのプラグ形状と電圧を確認し、あらかじめ変換プラグを用意しておくこと。またメモリーカードも何枚か余分に持っていくことをお勧めします。寒冷地や熱帯地方に行く場合は外気との温度差や湿度・結露(電子機器は特に弱いので要注意)などに注意すること、天気が不安定なときや朝晩の温度差があるときは、カメラをシリコンクロスやタオルなどでくるみ、撮影時以外は外気にあまり触れないようにしましょう。


[色温度] K=ケルビン
物を燃やしたときに出る炎の色味を色温度(K=ケルビン)で表します。物が本来の自然の色に見える日中の太陽光の色温度が5,000〜5,500Kです。デイライトフィルムはこの5,500Kが基準になっています。また朝日や夕日の光は3,000Kと低くオレンジがかって見え、曇天や日陰では、色温度が7,000〜7,500Kで青白く見えます。
[ホワイトバランス]WB
白いものを白として認識するための機能、蛍光灯の下で撮影すると緑がかったり、白熱灯の下では赤っぽくなるのは、ホワイトバランスの崩れによるもの、デジタルカメラでは、自動設定の「オート」以外に、「蛍光灯」や「白熱灯」などのモードがあり、必要に応じて調整できるようになっています。
[ISO]International Organization for Standardization
フィルムが光に感光したときの速さを表した単位。ISO感度100〜200が中庸感度といわれ、それより感度が低いものが低感度、数値が大きいものが高感度と呼ばれています。一般的に低感度はキメ細かく、高感度は粒状性が粗くなります。