モナコの畑

ハワイ旅行の新しい形 Mālama 旅するハワイって?

世界中が大打撃を受けた新型コロナウイルスの感染拡大。もちろんハワイも例外ではなく、観光客が激減した。その一方で海の透明度が高まるなど環境の改善も見られた。ハワイの美しい自然を守りながら観光も存分に楽しむための重要なキーワードとなるのが「Mālama(マラマ)」。知れば知るほど次のハワイ旅で意識したくなる、“Mālama なハワイ旅行 ” について紹介していこう。

  1. 01

    ハワイの未来を創るQ&A

  2. 02

    美しいハワイを残していくためにハワイの人々が
    取り組んでいること

  3. 03

    地球の歩き方的Mālamaなハワイの楽しみ方

ハワイの未来を創るQ&A

Mālama(マラマ)って何?

Answer

Mālama(マラマ)とはハワイ語で「思いやる心」を意味する。ハワイ州観光局では「マラマハワイ」をスローガンに、ハワイの人々が大切に守り継いできた自然や文化に敬意を持って旅する方法をさまざまな方法で発信している。

コロナ禍に新しく導入されたハワイのルールって?

Answer

ダイヤモンドヘッドとハナウマ湾では、自然環境保全と旅行者の安全を考慮し、オンライン事前予約制度を導入。人数が制限されることで、これまでのような混雑が解消され、ゆったりと自然を堪能することができる。

美しいハワイの自然環境を守るために、旅行者が気軽にできる取り組みって?

Answer

コロナ禍で自然が再生したハワイ。ハワイで暮らす人々の環境保全意識が高まっている。旅行者もリーフセーフの日焼け止めの使用や、できるだけマイバッグやマイボトルを持参するなど心がけたい。

ハワイの持続可能性のために、ハワイ州が行っている取り組みって?

Answer

2030年までのハワイ州の社会目標に「アロハプラスチャレンジ」を掲げている。これはSDGsのローカルハブに認定されており、2045年までに100%再生可能エネルギーを普及させることや、2030年までにハワイ州の食料生産量を2倍にすること、海洋資源、外来種抑制、ハワイ固有種の保護など自然資源の保全などが含まれている。

ハワイの環境保全活動の他にハワイを思いやる取り組みって どんなものがあるの?

Answer

町なかにハワイ語の表記が増え、学校でハワイ語が必須科目になるなど、ハワイの歴史や文化を復興させる意識や活動が活発。ハワイの人々が守り継いできた文化に対し、敬意を持って接するようにしよう。

次回のハワイ旅行で改めて気をつけたいことは?

Answer

久しぶりの海外旅行、日本とは異なるルールもあるので注意したい。ハワイでは人と海洋生物との推奨距離が定められ、携帯を見ながら横断歩道を渡らない、公共エリアでの飲酒、車内に子供をひとりにしないなど日本とは異なる条例があるので注意が必要。

美しいハワイを残していくためにハワイの人々が
取り組んでいること

1.森林を訪れるときは靴の泥を落とす

ハワイには海だけでなく美しい山や森もある。そんな豊かな大自然は動植物が生きていくためのホーム。特有の生態系を壊さないよう、森や山やトレイルに入る際は靴の裏の泥を落とし、外からの種子などを持ち込まないようにすることが大切。

2.登山は安全のためコース通り歩く

トレッキングコースは舗装されている場所や、指定のコースを歩くようにしよう。またハワイ州は世界に17ある気候帯のうち15の気候帯があることでも知られる。トレッキングを行う際は、急な天候の変化を想定し、しっかりとした装備で臨みたい。

3.海洋生物は遠くから見守る

ハワイでは、海洋生物との推奨距離が定められている。ウミガメは3m、ハワイアンモンクシールは15m、イルカは45m、クジラは90m。もし発見してもこちらからは故意に近づかず、離れた場所からその愛おしい姿を見守ろう。

4.マイバッグ・マイボトルを持参する

ハワイだけでなく世界の海の深刻な問題であるプラスチックゴミ。ゴミの持ち帰りはもちろん、マイボトル、エコバッグ、マイストローなどをできるだけ持参したい。メイドインハワイのマイボトルやエコバッグを買って地域をサポートしよう!

5.サンゴに優しい日焼け止めを使う

ハワイでは2021年1月から、珊瑚礁への有害が指摘される成分を含む日焼け止めの販売を禁止している。サンゴに配慮した「リーフセーフ」の日焼け止めを持っていない場合はハワイで購入しよう。海はひとつで繋がっていることも意識したい。

地球の歩き方的Mālama
ハワイの楽しみ方

美しいハワイを守るためにできるMālamaなこととは、案外そんなに難しいことではない。ハワイを訪れたときに何気なくしていることも、実はMālamaな旅だったりする。次回のハワイ旅行では、ここで紹介していることを意識してハワイを楽しんでみてはいかがだろう。

ハワイの海と山 オアフ島で1番人気のKCCファーマーズ・マーケット

ハワイ産の食材やそれを使った料理を食べてみる

ハワイ独自の食文化である「ハワイ・リージョナル・キュイジーン」。このテーマは「地産地消」だ。地元ハワイでとれる食材を使った料理を食べるということは、まさにハワイを丸ごと味わうということ。実際にハワイの農家と触れ合えるファームツアーへの参加や、ファーマーズ・マーケットでの買い物がおすすめだ。

毎日どこかで開催されているファーマーズマーケット。地元の農場から直送の野菜や果物はもちろん、できたての料理が味わえる

ハワイの海と山

おみやげはメイド・イン・ハワイを選ぶ!

ハワイのスーパーやコンビニで買い物をしていると、「Local」などといった表記が目に入る。コーヒー豆やシーソルト、ハニーなどさまざまなハワイ産の商品がある。せっかくハワイに来たのだから、そんなハワイでしか手に入らないアイテムをゲットしよう。ハワイ産の製品を購入することは、ローカルビジネスのサポートにも繋がる。

ハワイ州が本物の「ハワイ産」であることを認証した商品に、このシールが貼られている
ハワイ島の乾燥地帯に生息するキアヴェという木の花の蜜で作られたキアヴェハニー
マノアで栽培されたカカオを使用したBean to Barのチョコレートも人気
ハワイの海と山 植えた木は、オンラインで成長過程を見られる(ガンストック・ランチ)

ロコと一緒にMālamaな体験をする

ハワイで今人気に火がつき始めているのが、ハワイの大自然の中で楽しみながらハワイ固有種の植樹や、タロイモのサステナブル農法などを学べるマラマ体験。オアフ島ではクアロアランチやガンストック・ランチといった牧場で体験することができる。ロコのビーチクリーンアップや、NPOの外来種除去活動に参加することもハワイの自然を守ることにつながる。

オアフ島北東部に位置するクアロアランチではマラマ体験ツアーを実施
地元NPOのビーチクリーンアップに参加するのもマラマな楽しみ方
(c)Hawaii Tourism Authority/Conrad Morgan
ハワイの海と山 ロイヤル・ハワイアン・センターでは無料でカルチャーレッスンが受けられる

ハワイアン・カルチャーを体験する!

ハワイ語やフラ、ハワイアンキルト、レイ・メイキング、ウクレレといった独自のハワイ文化を体験してみることもハワイの文化を理解する上で大事。無料で体験できるカルチャーレッスンもあるので気軽に参加したい。また、ビショップ・ミュージアムやイオラニ宮殿といったハワイの歴史や文化に触れられる貴重な施設のおもな財源は施設入館料や寄付金。ハワイの歴史や文化を学びながら、施設の保存にも貢献できるので、ぜひ訪れたい。さらにハワイを知りたくなったらハワイ州観光局が運営するラーニングサイト「アロハプログラム(AP)」もチェックしてみよう!

多くの観光施設で文化専門家によるワークショップが開催されている
ビショップ・ミュージアムは日本語でのオンラインプログラムも充実