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データで見るオーロラ観測地比較

オーロラ観測にはさまざまな条件が必要。では、オーロラを見るときに優先して考慮すべき要素とはいった何だろうか。気象データやアクセス方法、現地での楽しみ方を徹底比較して、冬のオーロラ観測に適したポイントを求めてみた。

オーロラ観測
データ比較一覧表 アクセス一覧表

はじめに
データの比較について

データ比較にあたっては国別に各地のデータを合算したときの平均を求め、それを比較の対象とした。このページでは、それぞれの比較項目について最も有利なデータを持つ各国観測ポイントのデータを参考例として紹介している。

降水量
雲があったら見ることはできない

降水量が少ない観測地 アラスカ、カナダ

オーロラは雲よりもずっと高い場所に発生する自然現象。そのため、オーロラ観察では晴れていることが第一条件となる。したがって観測地選びにあたっては降水量が最重要のポイント。データで見る限り降水量が最も少なく、オーロラを見られる可能性が最も高いのはアラスカ。2番目に続くのがカナダ。しかし、このふたつの差はほとんどない。次に続くのがフィンランドとなる。

スウェーデンやノルウェーといったスカンジナビア半島に位置する2カ国は、メキシコ暖流の流れる海がすぐそばにあるため、他の都市に比べ降水量が多くなっている。しかし、スウェーデンとノルウェーの国境付近は山が多く、場所によっては降水量が極めて少ないところがある。例えば、2003年9月にNHKによってオーロラの生中継が行われたスウェーデンのアビスコはそれに該当する。

また、今回は比較候補地に入れなかったが、グリーンランドのカンゲルルススアークは世界的にみても冬の間の降水量が少ない特異地域として知られている。このためグリーンランドを訪れるオーロラ観測ツアーも最近は人気が高まっている。

○降水量DATA
(単位はmm)
1月 2月 3月
アラスカ(フェアバンクス) 11.9 10.1 9.3
カナダ(ホワイトホース) 16.7 11.4 10.4
北欧(ロヴァニエミ) 31 31 25
厚い雲も通すほどの強い発光を見せたオーロラ。まるで稲光が連続しているかのようだった

厚い雲も通すほどの強い発光を見せたオーロラ。まるで稲光が連続しているかのようだった

気温 
暖かいに越したことはないけど……

平均気温が高い観測地 スカンジナビア (スウェーデン、ノルウェー)

沿岸に暖流の流れるノルウェーとスウェーデンなどスカンジナビアが最も気温が高い。最も寒いアラスカやカナダの1月の最低気温がマイナス30度近いのに対して、スカンジナビアはマイナス10度強と約20度も差がある。長時間外に出ているオーロラ観察の場合、この差は非常に大きい。ただし、気温が高い地域は降水量が多いので、気温が高いメリットは降水量が多いデメリットと天秤にかけて考える必要がある。

○気温DATA(単位は摂氏)
1月 2月 3月
北欧(キールナ) -12.3 -12.5 -6.4
カナダ(ホワイトホース) -22 -18.7 -12.3
アラスカ(フェアバンクス) -28 -25.7 -18.7
北極圏に来たらこれをやらなきゃ! 「バナナで釘を打つ」の図(カナダ)

北極圏に来たらこれをやらなきゃ!
「バナナで釘を打つ」の図(カナダ)


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日照時間も考慮しよう

スカンジナビアやフィンランドなど北欧諸国の都市はすべて北極圏に位置しており、1月などは太陽がまったく昇らない極夜となる。この期間は、暗い時間が長いためオーロラ観測のチャンスは増えるが、昼間も暗いのでアクティビティ重視の旅行者には厳しい条件となる。日照時間を比較するなら、違うポイントとの比較よりも時期による違いに注目したほうがいい。各地とも1月と3月では数時間近くの差が生じるからだ。

データはあくまでも参考に

記事中では各地の特徴を際立たせるためにデータ比較を行ったが、気象状況はその年々によって大きく変わるもの。特にこの数年は毎年のように世界中で異常気象が報告されているので、極端な気象の変化もありうる。実際の旅行にあたってはデータに惑わされず、「何を目的として訪れるか」を優先して考えたほうがいい。

アクティビティ、見どころの充実度
冬のアトラクションも楽しもう

アクティビティの豊富な
観測地
フィンランド

犬ぞりやスノーモービル、クロスカントリースキーなどのアクティビティは、ほとんどの都市で催行されている。なかでも特に特色のあるアクティビティを揃えているのがフィンランドやスウェーデン、ノルウェーなどの北欧の国々。特にフィンランドには、ロヴァニエミのサンタクロース村やケミの砕氷船サンポ号など、世界的にも珍しくかつ人気の高いアクティビティや見どころが多い。

一方、カナダやアラスカは大規模なものは少ないが、アクティビティの種類が多いので滞在中飽きることはまずないだろう。オーロラ観光に特化したポイントでは、ツアーに参加する必要はあるが、「オーロラこたつ」などというサービスもある。記念写真や観測小屋などが充実しているのはカナダやアラスカだ。

北欧ならではのトナカイぞり体験

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アクセス時間
復路に1泊が必要な場所も

おすすめ観測地 フィンランド

意外に思うかもしれないが、日本から最も短い時間でオーロラ観測地に到着できるのはフィンランド。アクセスマップを見ればその差は歴然だ。ただし、カナダとアラスカはデイリーでフライトがあるのに対して、フィンランドは東京から週に2便、大阪から週に3便のフライトなので、ツアーの日程が制限されてしまう。

一方、北欧諸国のなかでスウェーデンの2都市(キールナ、イエリバーレ)については、現地でのフライトが平日のみ。ノルウェートロムソ間は土曜のフライトがないので、乗り継ぎの曜日に注意する必要がある。カナダのホワイトホースは、往路はスムーズに乗り換えができるので便利だが、復路は必ずバンクーバーでの1泊が必要となる。これはフェアバンクスでも同じ。アンカレッジでの1泊が必要だ。

○アクセス時間例(乗り継ぎ時間を含めたトータル時間)
行き 帰り
フィンランド(ロヴァニエミ) 約13時間 約14時間
カナダ (フォートマクレー) 約16時間 約17時間
アラスカ(フェアバンクス) 約18時間 アンカレッジで
1泊必要
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2004年1月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部