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ベストな状態を見に行くためのプランづくりとは?「花の旅」の歩き方

「花があふれる大陸」ヨーロッパへ出かけたいが花の情報が少ないと感じている人も多いだろう。花の開花時期は相手が自然だけに、多少のずれは生じるもの。そんな花のシーズンの見極め方や庭園歩きの服装といった役に立つ情報を、実際に花の旅を企画している、ヨーロッパ個人旅行専門店「地球の歩き方旅プラザ」の森陽一郎さんにうかがった。

「地球の歩き方旅プラザ」森陽一郎さん

「地球の歩き方旅プラザ」森陽一郎さん


年によって半月も違う開花時期は、雪の量や夏の暑さで知る

花の咲くシーズンは、場所と時期をあらかじめガイドブックや政府観光局などで調べておくことが必要です。フラワーショーを見に行くのであればそれでOKですが、相手が自然の花の場合、例年よりも10日から半月も開花時期が違うことがあります。日本の桜と同じですね。それでも例年通りかどうかを知るヒントはあります。1シーズン前の雪の量や雪解けの状態で、春の花の時期は大きく左右されます。

スイスは地域によって標高差があるので花が咲く時期もずれていく。6月〜8月にかけて各地でさまざまなものを見ることができる


また花の種類によっても季節に左右されやすいものがあり、特に夏に咲く高山植物は気候の影響で開花時期が変わりやすいようです。さらに夏の暑さ次第で秋の花の時期がずれることもあります。そのような気候情報は、政府観光局に尋ねたり、現地の天気情報サイトをチェックしましょう。それでも、その年の夏の花の情報はゴールデンウィークの頃にならないとわかりにくいですね。

信頼できる開花時期はリアルタイムな現地情報

たとえば「エーデルワイスが見たい」というように、特に自然に咲く特定の花を見に行く場合、確実なのは現地の情報です。旅行会社では現地のオペレーターやガイドからの情報を入手できますが、旅行の企画段階では予想でしかありません。苦労して集めたシーズン情報は、懇意にしていただいているリピーターのお客様にサービスの一環として旅のプランニング時にご提供することが多いので、なじみの旅行会社を持つこともおすすめです。

ハイキングをしながらのフラワーウオッチングはとても気持ちいい

ハイキングをしながらのフラワーウオッチングはとても気持ちいい


自然の花は、その場所に咲いていなくても標高の違う別な場所に咲いているということもありますので、現地の観光インフォメーションセンターに聞いてみるのも手です。インフォメーションセンターでは、その時期の別な花の情報なども入手できますし、いろいろと活用できます。また現地の花は現地で売っている植物図鑑やガイドで照合するのが一番です。植生適応によって微妙に形状が異なることがありますから。また、花の名前は国だけでなく地域によって千差万別ですが、ラテン語名ならば万国共通ですから、控えていると便利でしょう。

花を見に行く際には服装や靴にも注意を

たとえばスイスの高山植物を見に行く方はハイキングシューズや雨具などの準備をされて行かれるでしょうが、平地では特に何も準備されないのでは? しかしヨーロッパの庭園は広大で、かなりの距離を歩くような場合もあります。泥だらけの場所もあるかもしれません。ですから、底の柔らかいスニーカーなどはあまり向きません。凹凸のある合成ゴムのビブラム底など、厚底のしっかりした靴のほうが実用的ですし疲れないでしょう。また、街の石畳の道もスニーカーよりはこうした靴の方が実は歩きやすいですしね。

カメラはその機能をよく理解してから

カメラは、普通の旅行写真を撮るだけならば、それほど機能を知らないままに使用している方も多いようです。でも花を見に行くとつい接写などもしてみたくなります。そうすると失敗が多いようですね。自分のカメラではどこまで被写体に寄って撮影できるかなど、もう一度機能を理解してから行かないと後悔することになります。できれば出発前に少し試し撮りをしてみたいですね。また、荷物は増えますが、三脚や一脚(足が1本でカメラを支える棒)があると便利です。

撮影に関する詳しい情報は、「プロに聞く、花撮影のヒント」をどうぞ

ビギナー向けの花の旅とは?

花はいずれにしても、絶対に見られると保証されているわけではありません。花好きでよくヨーロッパに出かけるお客様は、カルチャースクールなどで情報を交換しあっていたりします。やはり個人でよく研究されていますね。ビギナーの方は、シーズンが2週間程度ならばその最盛期に出かけるとか、比較的長い時期咲いている花を見に行くことから始めてみてはいかがでしょうか。

小さな花をアップで撮るにはそれなりの準備が必要

小さな花をアップで撮るにはそれなりの準備が必要


フラワーショーやガーデンなどを訪れる場合は、近郊の街での観光と組み合わせるのもいいでしょう。花ともうひとつテーマを決めて出かけるのもいいですね。秋口からでも、例えば食やワインを楽しみながら各地の庭園や収穫祭を訪ねる、という目的のある旅もおすすめです。

ヨーロッパ個人旅行専門店「地球の歩き方旅プラザ」
URL  http://www.arukikata.co.jp/travel

2004年04月