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世界遺産って何? 〜15分でわかる世界遺産講座

世界遺産とは何か

1972年11月にユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(通称世界遺産条約/1975年12月に発効)がもととなっている。この条約の中で、貴重な文化財や自然などは、どこの国のものであってもすべての人に共通のかけがえのない遺産だから、国際協力と援助のシステムを確立して次世代に伝えていくことの大切さがうたわれている。 日本が世界遺産条約を受諾したのは1992年のことで、締結国は、2004年現在178の国と地域。世界遺産はもちろん締結国の中から選ばれる。

フィレンツェ歴史地区
1982/文化1,2,3,4,5/イタリア

フィレンツェ歴史地区 1982/文化1,2,3,4,5/イタリア


2004年に中国の蘇州で行われた世界遺産委員会の結果新たに文化遺産が29ヵ所、自然遺産5ヵ所が登録された。これにより、世界遺産は全788ヵ所となった。

■世界遺産には以下の3種類がある。

(1)文化遺産 Cultural Heritage:
顕著な普遍的価値を有する記 念工作物、建造物群、遺跡、文化的景観。
(2)自然遺産 Natural Heritage:
鑑賞上、学術上、保存上、顕著な普遍的価値を有する地形や生物、景色などを含む地域。
(3)複合遺産 Mixed Heritage:
文化遺産と自然遺産の両方の価値を兼ね備えている遺産。

文化遺産と自然遺産

文化遺産、自然遺産は、それぞれ以下の基準をひとつ以上満たすことが必要だ(基準は『ユネスコ世界遺産年報2003』に基づく)。なお、複合遺産は、両方の基準ををそれぞれひとつ以上満たさなければならない。

グレートバリアリーフ
1981/自然1,2,3,4/オーストラリア

グレートバリアリーフ 1981/自然1,2,3,4/オーストラリア

(1)文化遺産 Cultural Heritage:

  1. 人間の創造的才能を表す傑作である。
  2. ある期間、あるいは世界のある文化圏において、建築物、技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展において人類の価値の重要な交流を示していること。
  3. 現存する、あるいはすでに消滅してしまった文化的伝統や文明に関する独特な、あるいは稀な証拠を示していること。
  4. 人類の歴史の重要な段階を物語る建築様式、あるいは建築的または技術的な集合体、あるいは景観に関する優れた見本であること。
  5. ある文化(または複数の文化)を特徴づけるような人類の伝統的集落や土地利用の優れた例であること。特に抗しきれない歴史の流れによってその存続が危うくなっている場合。
  6. 顕著で普遍的な価値をもつ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または実質的関連があること(ただし、きわめて例外的な場合で、かつ他の基準と関連している場合のみ適用)。

(2)自然遺産 Natural Heritage:

  1. 生命進化の記録、地形形成において進行しつつある重要な地質学的過程、あるいは重要な地形学的、自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な例であること。
  2. 陸上、淡水域、沿岸・海洋生態系、動・植物群集の進化や発展において、進行しつつある重要な生態学的・生物学的過程を代表する顕著な例であること。
  3. ひときわ優れた自然美および美的要素をもった自然現象、あるいは重要な地域を含むこと。
  4. 学術上、あるいは保全上の観点から見て、顕著で普遍的な価値をもつ、絶滅のおそれのある種を含む、野生状態における生物の多様性の保全にとって、もっとも重要な自然の生息・生育地を含むこと。
2004年9月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部