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オーロラが見られる場所と季節は決まっている オーロラ観測地の選び方

オーロラが見られるのは冬の北極圏ということはみなさんがすでにご存じのことでしょう。では、なぜ、寒い冬に北極圏に行かなければならないのでしょうか。オーロラが現れるエリアと時期について説明します。

オーロラが見られるエリア

オーロラは地球の両極に同時に出現することが知られています。オーロラが頻繁に出現するエリアは「オーロラ・オーバル」と呼ばれ、北極と南極の磁極を中心に北極圏と南極圏の緯度のあたりに広がっています。オーロラを見るためには、まずこのオーロラ・オーバル下にある観測地を選ぶ必要があります。

磁極は北極点や南極点とずれているので、オーロラ・オーバルは一概に「北(南)緯○○度から○○度の間」と定めることはできません。さらに、オーロラ・オーバルはドーナツ状に広がっているので、あまり高緯度の場所に行ってしまうと、オーロラ・オーバルから遠ざかることになってしまい、オーロラは見えなくなってしまいます。

ちなみに、南極圏では、一般旅行者が気軽に滞在できる場所がないので、南極方面へのオーロラツアーは組まれていません。しかし、北極圏でオーロラが出現しているときは、まるで鏡に映したかのように、対称形のオーロラが南極圏にも現れていることが観測されています。


北欧エリアのオーロラ・オーバルの例。晴天率が非常に高く、オーロラの観測地としても有名なカンゲルルススアークは、この図ではオーロラ・オーバルから外れているが、実際にはオーロラを観測することができる

北欧エリアのオーロラ・オーバルの例。晴天率が非常に高く、オーロラの観測地としても有名なカンゲルルススアークは、この図ではオーロラ・オーバルから外れているが、実際にはオーロラを観測することができる

暗くなければ見られない

次に季節ですが、オーロラの光は非常に弱いため、暗い夜でなければ観測することはできません。そのためオーロラは、オーロラ・オーバルの広がるエリアで、夜が存在する季節にしか見られないということになります。

極夜の体験も冬の北極圏ならではのこと

極夜の体験も冬の北極圏ならではのこと


北極圏のように緯度の高いエリアでは、夏は白夜の時期があり、冬は極夜という太陽が昇らない時期があります。オーロラ観測に適しているのは夜が長い季節ということになりますが、極夜の時期は昼でも薄暗いので、昼間のアクティビティを存分に楽しむというわけにはいかなくなります。

昼にも活動することを考えると、オーロラ観測に適した季節は夜の時間も昼の時間もある秋から12月くらいまで。また年明けの1月下旬から春先までということになります。

太陽の黒点活動との関係

2001年は久しぶりにオーロラの話題で盛り上がった年でした。なぜならこの年は太陽の黒点活動の極大期で、オーロラ活動の大きさは黒点活動の活発さと正比例していると知られているからです。 今は2004年、年が明けると2005年となり、太陽の黒点活動の極大期から4年も過ぎてしまいます。今年はもう活発なオーロラは見られないのでしょうか?

天文ファンのための雑誌「月刊・天文ガイド」(誠文堂新光社発行)の11月号では、「オーロラ この冬も期待できる」という特集記事が組まれ、この冬のオーロラ活動が活発になるであろうことが紹介されました。

オーロラツアーが一般に売れ始めたのは、1990年年代前半のオーロラブームの頃からですが、太陽の黒点活動の極大期から何年かあとも、非常に活発なオーロラが観測できることは、現地のオペレーターやリピーターには以前から知られていたことでした。

筆者は1992年から3年連続でオーロラ観測地を訪れましたが、そのときは3年目の1994年に、観測地に住む人が「こんなにすごいオーロラは見たことがない、まるでドラゴンだ」と称したほどのオーロラを見ることができました。地元新聞でも報道されたほどです。

今年もオーロラの当たり年になるだろうという予測は、この自分自身の経験ともシンクロして、非常に説得力を感じます。

オーロラ観測地の選び方。まずは優先順位をきちんと決めること

オーロラが見える場所が限られているとはいえ、ポピュラーな観測地だけでも北半球に20カ所以上はあります。それらの多くの場所から自分にあった訪問先を決めるにはどうすればいいでしょう?

オーロラ観測を目的とした旅行を決める場合には、まず「オーロラを見ることについてどの程度こだわるか」ということを、よく考えましょう。オーロラ観測地としてツアーに組み込まれている場所はたくさんありますが、昼間のアクティビティの豊富さや、滞在地の施設の充実度にはけっこう差があります。

ワールドカップの会場ともなったフィンランドのスキーリゾート「レヴィ」のゲレンデ。スキーショップも充実している

ワールドカップの会場ともなったフィンランドのスキーリゾート「レヴィ」のゲレンデ。スキーショップも充実している


オーロラ観測が第一の目的であれば、冬の晴天率が高い観測地を選ぶべきですし、気軽にオーロラを見たいなら、オーロラ観測地までのアクセス時間が短く防寒着のレンタルがあるような地域を選んだほうがいいでしょう。

自分が現地で何を体験したいのか、また時間をどれだけ取ることができるのかで、オーロラ観測地選びは大きく変わります。

●オーロラ観測を最優先に考えるときの選択ポイント

  • 冬の季節の晴天率が高い場所である
  • 宿泊施設を出ればすぐにいい観測ポイントがある
  • 町から離れた場所(人口の光が少ない場所)に滞在できる(特に写真を撮る場合は重要)

●昼間の時間にウインターアクティビティも楽しみたい場合の選択ポイント

  • オーロラ観測地に併設のスキー場がある
  • スキーグッズのレンタルが可能である
  • 参加可能なアクティビティやオプショナルツアーが多く催行されている

●オーロラも見たいけど、冬の旅行もそのものも楽しみたい

  • おみやげを買うことができる都市も訪問するようにする
  • ちょっと変わったアトラクションを入れてみる(記念撮影、列車の旅、クルーズなど)
  • アラスカやカナダよりは北欧のほうがスケジュールに大都市訪問を組み入れるのが楽
2004年11月