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グリメンツ村、ライ麦パン作り

 2003年10月16日 午前〜お昼 グリメンツ村へ移動し、郷土料理をいただく

●いよいよグリメンツ村へ

今朝はモントルー出発が午前10時半。今日の目的地グリメンツへは、ブリーク方面行きの列車に乗り、シエールという場所でポストバスに乗り換えていく。
今朝はうっすらと空が見えていたが、列車がシエールに近づくにしたがって空は青みを増してきた。ポストバスに乗るころには、雲ひとつない天気になり、今日のグリメンツ訪問をさらに期待させてくれる。車窓から見る紅葉もきれいだ。

ポストバスは崖っぷちの道をぐんぐんと上り、谷の奥へ入る。途中、谷の反対側に急斜面に張り付くように建っている集落を見て、同行者と「どうやってあそこまで行くんでしょうね」などと語り合う。

眺めがよく日の光であふれているグリメンツ村。紅葉もきれいだ

間もなくバスは谷を下り始め、さっきまで向こうに見ていた谷の上部に向かって上り始めた。まさかさっきの集落がグリメンツ村なのだろうか。

●グリメンツ村到着

バスは先ほど見た谷の方角とは逆の方角に進み、さらに奥に向かって走っていく。こちらはこれまでに見てきたようなどっと落ち込む谷ではなく、わりとなだらかに続く地形となっているようだ。

紅葉がきれいな車窓の景色に見とれるうちにバスはグリメンツ村に到着。1600mほどの高さにあるが太陽がさんさんと照っているおかげでとても暖かい。宿泊するホテル「La Cordee」に荷物を置き、またまた出迎えに来てくれていた観光局スタッフとともに昼食に向かった。

グリメンツでの昼食は、この季節に登場する定型的なプレート。1カ月ちょっとしか食べられない栗と、チーズや薄切りの乾燥肉、果物を好きなように盛っていただくというものだ。
ここでも昼からワインをいただくが、またしても料理によく合っている。いい天気に誘われてか、同行者の面々も酔っぱらいモードに入りそうな盛り上がりぶりだ。

素朴な組み合わせだが、季節感いっぱいの料理「ブリゾレ」。栗は地元の人も大好物のようで、見る見るうちになくなっていた。消費量をまかないきれないため、イタリアからも輸入するとのこと

 2003年10月16日 午後 村の散策とライ麦パン作りの体験

●景観保存が素晴らしいグリメンツ

ぽかぽか陽気のなか、観光局スタッフのガイドで村の散策に出る。グリメンツは人口450人(2003年10月現在)の規模で、現在はスイスのほかの村のように、若者の流出に悩んでいるという。

観光客向けには、村古くからある村の中心部を順番を追いながら歩くことができるMAPが用意されている。1番から22番まで順番に見ていけば、村の特徴的な建物やその役割を理解できるはずだ。
村の建物には案外高層のものが多い。これは家族が増えるたびに増築を繰り返しているためで、家によっては古い建築様式と新しい建築様式が混じっているものや、階段が外に飛び出しているものがある。

村には坂が多い。ツェルマットで見られるようなネズミ返しの小屋もある。村内散歩には1時間もあれば充分だろう

村を歩いていると、家並みがきれいに整っていることに気付くが、これは州政府が景観保全に気をつかっているため。新築の家を建てる場合でも古い木材(黒く変色した壁材)を使う必要があるとのことだった。

●楽しいパン作り体験

グリメンツには古い建物がきれいに残っているが、昔ながらの作り方でライ麦パン作りを体験できる場所がある。窯で本格的にパンを焼くため、時間がかかるが、ワインやジュースを飲みながら飲みながら待っていればほかほかのパンを手にすることができる。

私もパン作りに体験したが、見ているよりも力が必要で、やはり丸く成形するのは難しい。焼き上がりの状態を見ると、マイスターの作ったパンはきれいに焼けているが、我々が作ったパンは底のへりが裂けていたり、変なところにひびが入ったりしていた。

ちなみにこのパンだが、中1日以上時間をおいてから食べることと、持ち歩きの際は紙袋に入れて通気性をよくしておくことを注意された。
おかげで腹ペコのメンバーもパンにかじりつくのは、翌々日までがまん。みんな手荷物で持ち歩いていたため、鞄を開けるとぷーんとパンの香ばしい香りがあたりに漂っていた。

竈から出したパンは、底を拳で叩いてでき具合を確かめる。見た目は無骨だが、かめばかむほど味が出ておいしい。焼きたてパンをすぐに食べないのは、酵母の活動がまだ収まっていないため

●夕食はラクレット

スイスでは我々も毎日のようにチーズを食べているが、今晩は名物料理のラクレットが登場した。スイスのチーズ料理というと「チーズ・フォンデュ」を思い浮かべる人が多いと思う。しかし、この料理では溶かしたチーズを味わうので、ちょっと風味に乏しい気がしていた。
その点ラクレットは、「おこげ」ができるし、やわらかさも自分で調整できるので食べ続けても飽きがこない。ほくほくのジャガイモでいただくと、グリメンツ村のような雰囲気のいい小村に滞在している実感がさらに増してくる。

我々が夕食を終えるころ、向こうのテーブルで盛り上がっていたグループがわやわやと寄ってきた。英語を話す女性によれば、「何か日本の歌を歌って」とのこと。
以前バンドをやっていたHさんの音頭でスキヤキ・ソングを披露したが、たいへんな盛り上がりで、アンコールのリクエスト。静かな村の一夜はにぎやかに更けていった。

これが「ラクレット製造マシン」。上部にヒーターが付いていて、チーズの断面をじりじりと温める。
この溶けたチーズをシェフがヘラでこそぎ落としてくれるので、熱々のうちにいただく

グリメンツについての日本語情報は乏しいので、もう少し説明を加えておくことにします。最新のデータは観光局のWebサイト(英語ページあり)から得ることができますので、具体的な旅行プランを立てるときは、そちらで最新情報をご確認ください。

  • ●アクセス:シエール Sierre, poste/gareからポストバスで約1時間。ヴィソワで乗り継ぐ便と直行便とがある。村の中心部に滞在するなら「Grimentz, poste」での下車が便利。
  • ●宿泊施設:ホテルタイプのものは7軒。しかしシャレーやアパートもあるので、トータルのベッド数はかなり多い。
  • ●レストラン:ホテルがレストランも経営しているので食事には困らないが営業時間に注意すること。村の奥にはスーパーがあるので食料調達も可能。
  • ●パン作り体験:2003年の夏は以下のような内容で催行されていた。
    6月25日から10月22日まで、水曜日の17:00から6人以上で催行(20人まで)。窯を温める必要があるので、月曜日の17:00までに予約が必要。料金は大人1人16SFr、子供1人13SFr。
  • ●観光シーズン:夏は村中の建物がゼラニウムを飾り「花の村」と言ってもいいほどのきれいな景色を見せてくれる。冬はウインタースポーツを楽しむ客でにぎわいこれまたハイシーズン。晩秋となると、ゼラニウムの飾りつけが見られなくなってしまうが、きれいな紅葉を見るチャンスがある。
  • ●言葉…フランス語が使われているが、ホテルや観光局のスタッフは英語で対応してくれる。
  • ●観光局:シエールの観光局が統轄していて、このエリアの情報は同局のWebサイトにまとめられている(英語ページあり)。グリメンツ村には観光案内所もあるので、現地に行ってからでも資料はそこで入手できる。   シエール・アニヴィエ観光局:http://www.sierre-anniviers.ch/(英語ページあり)
  •   グリメンツ観光局:バス停のすぐ上の道にある。
      Office du tourisme de Grimentz 住所 3961 Grimentz Tel. +41(0)27 475 14 93
  • ●関連リンク
    ポストバス:http://www.post.ch/ (英語ページあり)
    SBB Travel Online(運行時刻検索ページ、英語):http://www.rail.ch/pv/index_e.htm
2004年01月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部