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シルトホルン、アルメントフーベル

 2003年10月19日 午前 シルトホルン

●007の展望台

シルトホルンは、1967年に制作された「女王陛下の007」で一躍有名になった展望台だ。それまではひとつ手前のBirgビルクまでしかロープウェイが通っていなかったのだが、007の映画制作をきっかけにシルトホルン展望台が建造された。

現在のシルトホルン展望台は、アクセス時間が非常に短いわりには、高所のしかも眺めがいい場所にアクセスできるということで人気を集めている。私は2003年の8月上旬にもベルナーオーバーラント地区を訪問しており、そのときもこの展望台に上ろうとしたのだが、あいにくの天気で展望台付近だけが雲に覆われていたため断念していた。

今朝のインターラーケンの天気はあいにくの曇り空。晴天に恵まれたのも昨日までかと残念に思ったが、電車に乗りインターラーケンの町を後にすると、周辺の山々は朝日を浴びてさんさんと輝いている。町だけがガスに覆われていたようだ。今日も上々の天気に恵まれそうでうれしい。

今日の天気も最高! ビルクからシルトホルンにかけての眺め。ここにロープウエイをかけようと、よくも考えついたと思うほどの荒々しい風景だ

●アクセス方法も多彩

インターラーケンからシルトホルンへのアクセス方法はふたとおりある。ラウターブルンネンで列車を降りたら、ポストバスで谷の奥に行き、そこからロープウエイで展望台まで上る方法と、ラウターブルンネン駅前から出るケーブルカーに乗り、グリュッチュアルプ経由でミューレンに行き、さらにロープウエイに乗り継ぐ方法だ。

我々の今日のルートは、行きがポストバス&ロープウエイ、帰りがミューレンの鉄道駅というもの。これならうまい具合にアルメントフーベルからのハイキングを組み込むことができる。

この地では時間に余裕があるなら、ラウターブルンネンの谷の奥にある「トリュンメルバッハの滝」を訪れてもいいだろう。滝とはいっても、岩の割れ目をごうごうと水が流れ落ちているもので、ほかでもなかなか目にできない景色を見ることができる。

特徴的な円形の展望レストランを持つシルトホルン展望台。レストランは1時間弱に1回転の速度で回転している

●三山がくっきりと

シルトホルン展望台の標高は2970m。わずかな違いではあるが、3000mを超えるかどうかで身体の負担はずいぶん違って感じられる。ユングフラウヨッホの展望台は多くの人が軽い高山病を感じると思うが、シルトホルンではわりと余裕を持って行動することができるだろう。

ロープウエイは秋のオフシーズンだというのに満員。日曜日なので、ローカルのお客さんでにぎわっているようだ。
午前中の三山が逆光気味に見えるが、それでも今日の眺めは上々。存分に写真を撮り、回転レストランでひと休みする。このレストランでは、軽い喫茶メニューからきちんとした食事まで揃っている。夏場なら007パフェを注文するのもいいかもしれない。

レストランとつながった建物では、この展望台が建造されるきっかけになった映画「女王陛下の007」のダイジェスト版を見ることもできる。40年近く前の映画だけにファッションや仕掛けに古さを感じるかもしれないが、スキーチェイスのシーンは圧巻だ。まだ映画を見ていない方はぜひご覧になってほしい。

三山をはじめ、遠くモン・ブランまで望むことができるのがこの展望台の魅力。山座同定のための案内板もあるので、目当ての山を見つけることも簡単だ

 2003年10月19日 午後 アルメントフーベルでBBQ、ハイキング

●昼食はバーベキュー

アルメントフーベルはミューレンの村からわずか5分ほどでアクセスできる展望台だ。背後に山が迫る丘のような場所にある展望台だが、ユングフラウ三山を見るなら、ベルナーオーバーラント地区でも指折りの展望台だと思う。

ここにはレストランもあり、夏のシーズン中はグループ客ならバーベキューを楽しむことができる。初めにアルメントフーベルでバーベキューを食べることができると聞いたときは、その組み合わせにちょっと違和感を覚えたのだが、太陽の光を浴びての食事、しかも炭焼きのお肉はとっても美味で気分もいい。同行者たちもビールを注文し、すっかりくつろいでいた。

ここでは、夏場(6月中旬から9月)の土曜日の昼にはスイス音楽の生演奏を聞くこともできる。12:00から始まるので、昼食をとりながらゆっくりと過ごすのにいいアトラクションだ。

炭火でじっくりとあぶられるバーベキュー肉。見た目以上にボリュームがあり、肉も柔らかい

●迫って見える三山

ゆったりと昼食をとったあとは、ミューレンの鉄道駅まで1時間近くのハイキングだ。全体的に下りの行程なので、それほど負担はかからないが、最初は少し上り坂があるので、お昼にアルコールを飲んでいるとちょっとツライかもしれない。ハイキングを考えているなら、お酒はほどほどにしておいたほうがいいだろう。

レストラン付近から見た三山も迫力のあるいい眺めだったが、裏手の丘の上に立つと、その山容がさらに迫って見え、今朝のシルトホルンとは違ういい姿を見ることができる。たとえハイキングをしなくてもここまでは登ってみてほしい。この展望台のよさがわかることだろう。

アルメントフーベルからのハイキングルートは幾とおりもある。おすすめなのは、裏手の山を登ってから左手におりていくほうのルート。こちらなら三山を常に前のほうに見ながら、平坦でよく整備された道を歩くことができる。無理なくハイキングを楽しむのに絶好のコースだ。

このあたりはアルメントフーベルからだいぶ下りてきたところ。ミューレン村を見渡すことができるので、写真を撮るのに絶好のポイントだ

●短いながらも充実の乗車

初めの上りと下りを終えると、ハイキングコースは平坦な道が続く。再び崖沿いの道に出て、三山とミューレンの村を見下ろすルートになったらゴールはもう近い。いつの間にか村を通り抜け、ミューレンの鉄道駅裏手にたどり着いたことに気付くだろう。

ミューレンからラウターブルンネンに下るためには、まずグリュッチュアルプまで列車に乗らなければならない。2両編成のクラシックな外観を残した車両が運行されている。
私たちが乗車したときはこれまた満員に近い乗客で、遅く来た我々は窓側の席に座ることができなかった。運転台のほうに目をやると、デッキには乗客が少ないので写真を撮るためそちらに移動してみる。すると運転台すぐ隣の右側のシートを指して、「そこに座っていいよ」とのジェスチャー。おかげで、三山の景色を最後まで楽しむことができた。

わずか20分弱の乗車だが、三山を常にいいポジションで見ることができる。ミューレンから乗車するときは進行方向右側の席に座ろう

 2003年10月20日 チューリヒ空港見学

●チューリヒ空港ツアー

今日はスイス滞在の最終日、いよいよ帰国だ。インターラーケンに滞在していた我々はIC(インターシティ)でチューリヒ空港へ移動する。スイスは空港駅までスイス各地からダイレクトにアクセスすることができるので非常に便利だ。またすべての航空会社で利用できるわけではないが、鉄道駅で飛行機のチェックインが可能な「チェックインバゲージ」のシステムもある。

チューリヒ空港はスイス インターナショナルエアラインズのハブ空港。以前から鉄道駅と隣接していて鉄道旅行者にも使いやすい空港だったが、大改装によってさらに使いやすい空港になりつつある。今回は特別に、空港の運営会社「Unique」社のスタッフの案内で、改装中のチューリヒ空港内を案内してもらうことができた。

鉄道駅のすぐ上にチェックインカウンターが設けられ、さらにそのすぐ近くにレストランやショップが集まるホールが造られた

●機能的な新ターミナル

チューリヒ空港は以前から鉄道旅行者に便利な空港と書いたが、空港そのものの施設については、アムステルダム・スキポール空港やコペンハーゲン・カストラップ空港などと比べると、特にテナントの数や乗り継ぎ時の快適さにおいて不満を感じることもあった。
しかし現在はターミナルを新築しており、待合スペースの快適度もテナントの充実度も格段に違う空間が生まれつつある。2003年9月に完成したのはターミナルE。我々が日本から到着したターミナルだ。着いたときはあまり感じなかったが、あらためてターミナルを見てみると動線や待合スペースに工夫があり、従来のターミナルビルディングよりも使いやすくなっている。

ショップやレストランが入るスペースは2004年10月に完成予定とのこと。新しいビルの完成まではまだ時間がかかるが、空港を案内してもらったことで、今まで気が付かなかったサービスや施設があることがわかった。現在の施設でもまだまだ活用できるものがあるので、この空港を利用する予定があるなら事前に調べておくといいだろう。

●チューリヒ空港の英語サイト:http://www.uniqueairport.com/e_default.asp

Eターミナルへ上るエスカレーター。ターミナルは長いので、ちょうど中間地点に設置されている

2004年01月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部