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2大パノラマ列車の旅

2004年6月15日

氷河急行の旅 ブリーク〜サンモリッツ

●氷河急行から見るお花畑

今日は氷河急行でサンモリッツへ移動の日。今朝のグリンデルワルトは晴天で、移動日なのが残念。列車を乗り継いでブリークへ行く。ブリークに到着してスイス国鉄の駅舎を出て駅前の様子を撮影していたら、すぐに私がこれから乗車する氷河急行が入線してきた。

予約していた車両はほぼ満席。日本人観光客の姿も3組ほどある。列車は順調にアンデルマットに向けて走り出した。特に期待はしていなかったのだが、この氷河急行の路線でもお花畑を見ることができた。以前このルートを乗車したときは、景色が単調なところも多いと感じたのだが、黄色の花が景色を彩るとその単調さも消えてしまう。お花畑の景色を楽しみつつ撮影を行った。

アメリカから来た女性のふたり組。車窓の景色を眺めては写真を撮っていた

●食堂車での昼食

予約車両の乗客はいっぱいだが、運よく乗車後に食堂車の予約を取ることができたので、お昼は食堂車でとることにする。列車での食事は今ではすっかり珍しいものになりつつあるが、氷河急行の昼食は注文に応じて料理を作ってくれる本格的なものだ。

今日のメニューは前菜がサラダで、メインが子牛肉、デザートはチーズの盛りつけかベリーのケーキだった。スイスの食事だから量が多いと想像していたが、日本人でも食べきることができる程度の量で、味付けも塩辛くなく(スイスの料理は全般に塩辛い)満足のいくものだった。

今日のメイン料理はあぶってソースをかけた子牛肉にリゾットとブロッコリーを添えたものだった

■今日の花の風景■

アンデルマット到着直前に、進行方向左側に見えた黄色のお花畑を紹介したい。今朝まで滞在していたベルナーオーバーラントではずいぶんとたくさんのお花畑を目撃したが、氷河急行の路線でも想像以上にきれいなお花畑の景色を目にすることができた。

アンデルマットからサンモリッツまでの区間は地形の変化が大きくなり、お花畑を楽しむよりは景色の違いに目を奪われる。今の時期にお花畑の写真を撮るなら、ブリーク〜アンデルマット間をおすすめする。

走行中の列車から撮ってもこの密度!


2004年6月16日

ベルニナ急行乗車

●数年ぶりの乗車にわくわく

今日のベルニナ急行への乗車は、今回の旅のテーマのひとつである「鉄道の旅」のメインのイベントだ。撮影のため途中下車しながらティラノに向かうので、まずは8:45サンモリッツ発の列車に乗車した。

今日の天気はあいにくの曇り。晴天率が高いと言われるここサンモリッツでは珍しい天気だが、写真撮影を考えるとありがたくない。天候の回復がないまま、列車はどんどんと高度を上げていった。白い湖「ラーゴ・ビアンコ」は真夏でもひんやりとした空気が感じられる場所だが、曇り空の今日はかなり寒い。湖の周辺には雪もたくさん残っている。

景色はいいんだけどちょっと寒過ぎる……

この路線のもうひとつの見どころ「アルプ・グリュム」で途中下車して列車の外観を撮り、次に来た列車に乗車する。今度はサンモリッツ〜ティラノ直行の列車なので多くの車両が貸し切りになっていて、乗客でぎっしり。私が乗った車両には日本人の中高年の団体が乗車していて、右に左にと絶景が広がる乗車体験に大興奮だった。

ティラノ到着直前の名所、ループ橋がある「ブルジオ」で下車して列車の走行写真を撮る。列車が360度回転して高度を下げるポイントはほかにもあるが、ここはオープンループ橋なので珍しい。上り下りで合計3本の列車を撮ることができた。

ブルジオのオープンループ橋を渡る、全部の車両がパノラマ車となるクール発のベルニナ急行

●昼食はイタリアで

ベルニナ急行の終点はイタリア領の「ティラノ」。意外とパスポートコントロールが厳しい場所だが、今日の係員はブースの中にいて、行き帰りともパスポートのチェックを行わなかった。ちょっと拍子抜けする。
ティラノでの楽しみはおいしいパスタ料理を食べること。ユーロ導入のため、格安の食事は期待できなくなったが、パスタがもちもちしていておいしいのは相変わらずだった。

帰路はパノラマカーに乗車してサンモリッツに帰ることにする。ずっと席に座って車窓の景色を眺めるなら、このパノラマ車両の眺めは非常にすばらしいが、写真を撮るなら空いている窓の開く車両に限ると感じた。

お昼はサラダとマカロニのカルボナーラにオレンジジュース。約12ユーロ(約1600〜1700円)の昼食だった

■今日の花の風景■

山の上、オスピツィオ・ベルニナ駅からアルプ・グリュムのエリアでお花畑が見られれば最高だが、まだ残雪があるのでそれは無理。ところどころ黄色の花が咲いている場所があったが、ポントレジーナに向かう車窓の景色が印象に残った。

今日の1枚として選んだのはアルプ・グリュム駅裏手の丘に咲いていた黄色の花々。アルプ・グリュムの駅と奥の谷と列車を一緒に写そうとしたのだが、きれいな小さなお花畑があったので、列車抜きで写真を撮った。

アルプ・グリュムからの眺めは絶景。お昼どきならここのレストランで食事をとるのもいい


2004年6月17日

ベルニナ急行 リベンジ編

●晴れた! これは行かねば!!

昨日は久々のベルニナ急行乗車を楽しんだが天気はよくなかった。昨夕は雲が切れてきていたので今日の天気に期待していたのだが、今朝は快晴に近いほどのいい天気。少しでも天気がよかったら再撮影のためにベルニナ急行に乗車しようと思っていたが、この天気なら行かないわけにはいかない。昨日と同じ8:45発の列車に乗車した。

昨日のうちにひととおりの場所の撮影を済ませていたので、今日は撮影場所を探す必要はない。とはいえ、この上天気だと昨日は見えなかった山々や氷河がくっきりと見えるので、休んでいる暇がない。幸いにもほかの乗客が乗車してこない車両で、右に左にと移動しながら撮影を続けた。

モルテラッチ氷河とベルニナ急行を一緒に。この氷河は撮影タイミングをつかむのが非常に難しかった

●ベルニナ急行途中下車の旅

昨日もまったく同じスケジュールで動いたのだが、列車の走行写真を撮るためのスケジュール例を紹介しよう。以下に述べるスケジュールは2004年夏の運行時刻によるものだ。山間の駅では運行時間が10分ほど狂う(到着が遅くなる)ことも普通なので、気長に待とう。

サンモリッツ出発は8:45。最初の下車駅はアルプ・グリュム駅だ。ここで10:11に到着するサンモリッツ行きの列車を撮影。次に10:31発のティラノ行き列車が来るので、それに乗車して次はブルジオ駅で下車する。

アルプ・グリュム駅で、サンモリッツ行き列車と駅舎を撮影

ループ橋までは徒歩で約10分。12:00ちょっと前に橋を渡るサンモリッツ行きと、12:00過ぎに橋を下りてくるティラノ行きの列車があるので、それらを続けざまに撮影する。さらに30分くらい待つと、全車両がパノラマ車両となっているクール発のベルニナ急行が通過するのでそれも撮影。そのあとブルジオ12:50発のティラノ行きが来るので、それに乗車してティラノに向かう。

ティラノ発の列車は各自で都合のいいものを選んでほしい。サンモリッツに戻るのなら、14:02発か15:11発の列車に乗れば待ち時間なしに帰ることができる。

この路線の見どころのひとつ「ポスキアーヴォ湖」。晴れていればこのようなエメラルド色の湖面を見せてくれる

■今日の花の風景■

ベルニナ急行の路線では、この季節はまだ花の季節には早いようで、あまり花のある景色を見ることはできない。それでも16日のレポートにも書いたように、ところどころに花が咲いているポイントを見ることができるので車窓の景色に注意しておいてほしい。

今日の花の1枚は、アルプ・グリュムから下る途中の坂の景色だ。線路の両側に黄色の花がきれいに並んで咲いているポイントがあった。昨日は光が足りず撮影がうまくいかなかったが、今日は太陽の光がいっぱいでうまく撮影できたので紹介しておきたい。

花の線路と呼んでもいいような不思議な景色だった

2004年06月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部