ガイドブック編集部 > 特集 >  テーマで巡るスイスの旅 > 世界遺産に触れる街歩き ザンクトガレン
スイスで登録されている世界遺産の物件数は6件と少ないが、ザンクトガレンやベルンなどの都市はアクセスもよく、徒歩で見て回るのにちょうどいい大きさだ。旧市街にある修道院が世界遺産として登録されている、ザンクトガレンの街を歩いてみよう。
さまざまな建築様式の家々が並ぶザンクトガレン旧市街
様式の異なる建物が並ぶ旧市街
ザンクトガレンは織物産業で栄えた街だ。ボーデン湖(コンスタンツ湖)に近いため、運送ルートにも恵まれ、17世紀から19世紀にかけては貿易商が集まり、街はたいへんなにぎわいをみせていた。

商人たちが住んでいた家は現在もその時々の建築様式を保ったまま残っている。通りを歩いていると建築年代も様式も大きく異なる建物が並んでいることがわかるが、これは、お金のある商人たちがどんどん家を建て替えたためだ。
典型的な商人の館「オセアニック」。1階は倉庫として使われ、2階が仕事場、3階より上の階に家族が住んでいた
旧市街にあるテキスタイル博物館。翌年のコレクションの展示もある
バルコニーを読んでみよう
旧市街の家々は様々な様式で建てられているが、それらの家々を見ていると、装飾の施されたバルコニーが多いことに気づくことだろう。建物の外に張り出したバルコニーは「ベイ・バルコニー」と呼ばれ、111のバルコニーを見ることができる。

ベイ・バルコニーを設けることができた家は、豊かなザンクトガレン商人のうちでもさらにお金持ちの人々だ。これらのなかでも見事な装飾が施されているバルコニー(写真右下)を見てみよう。ここにはベイ・バルコニーに必要な要素がすべて詰まっている。

建物の外に張り出しているのが「ベイ・バルコニー」
1585年築の建物にあるバルコニー。細かい細工が見事だ(写真をクリックするとコメント入り拡大画像が表示されます)
まず注目したいのは、エキゾチックなものがデザインされていること。世界各地の動物や植物、さらには人々までの彫刻が施されている。さらに詳しく見ると、果物の彫刻と舌を出した人物の彫刻にも気づくことだろう。

エキゾチックなものがデザインされているのは、その家の主が世界各地を巡って様々なものを見てきているという意味、舌を出している人物は、「私はみんなよりも豊かだよ」ということアピールするものだ。

これらのデザインはベイ・バルコニーによく見られる特徴なので、市街を歩くときはバルコニーデザインを観察することをお忘れなく。

■ベイ・バルコニー コレクション
(写真をクリックすると拡大画像が表示されます)
 
こちらも見事な細工が施されている
 
←オーストラリア大陸発見の16年前に建築されたという見事なベイ・バルコニー
色彩豊かなベイ・バルコニーもある
地味ながらも美しい細工と典型的な飾り(果物)が見られる
←牡鹿と植物(果物)の生き生きとしたレリーフ
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2005年06月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部