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中国発 季節の過ごし方レポート1
華中地方/上海発

●元・厨師(コック)の父が作るお正月料理はゴージャス!

上海在住/上海出身 郁馥さん(22歳/大学生)

ダックからスイーツまで食べまくる!

大晦日の夜はコックだった父が腕をふるった料理を家族そろって食べます。メニューは、ピータン豆腐やクラゲの和え物、葱油鶏、酔っぱらい鶏、エビの塩炒め、ダックの焼き物、魚の蒸し物、スペアリブ、スープ、カスタードパン、カボチャ餅、スイカ……。ごちそうをお腹いっぱい食べたら、年越しを待たずにみんな寝てしまいます。

明けて新年は、親戚の家へ挨拶に行ったり、家族でテレビを見たりして過ごします。お正月の間は、自家製蛋餃(薄焼き卵で肉をくるんだもの)や百叶(豆製品)を食べます。どちらもその形が「お金」を象徴するもので、「財産に恵まれるように」という願いが込められているのです。蛋餃は、作るときに指輪や話梅(甘い梅干)などを入れ、それを食べた人はその年をラッキーに過ごせると言われています。そして、元宵節にはゴマ餡の「湯圓」を食べます。

上海人は爆竹が大好き!

お正月の楽しみは、なんといってもお年玉。金額は300元(現在なら約4500円)くらいだけど、うちは親戚が少ないのでくれる人も多くありません。いつもお小遣いをもらっていなかったから親が600元くれました。毎年、合計2000元(約3万円)くらいになるので全部貯金し、大学生になってから少しずつ使っています。

春節に欠かせないのは、なんといっても爆竹! 上海人はとにかく爆竹が大好きで、特におカネの神様(財神)が来るという初五(旧正月5日)は一番激しいんです。でも、うるさいし、危ないので私は嫌い!

たしか私が5、6歳の頃、洗濯物を干す時に使う棒(先が2つに分かれている)に爆竹をくくりつけて点火し、6階の家の窓から下に投げたことがあります。とても楽しかったけど、下の家の窓ガラスは大丈夫だったかしら?!

お正月は父が作ったごちそうを食べるのが楽しみ!

お正月は父が作ったごちそうを食べるのが楽しみ!

●年越しの上海の空は真っ赤! 爆竹で明ける新年

上海在住/上海出身 長寅さん(42歳/雑誌編集長)

シティ派、上海人のお正月とは?

大晦日に上海では多くの人がレストランでごちそうを食べますが、僕は家で食べるほうが好き。年越しには甘いゴマ餡の「湯圓」を食べます。その後、30分くらい爆竹をやりますね。このとき上海の空はまるで戦争映画のよう。真っ赤に染まり、至るところ煙だらけになります。元日の朝は、起きてまた爆竹をやります。爆竹をやるのは、にぎやかな様子が好きな神様を迎えるため。

ヒマワリなどの種は欠かせないもの。手前がヒマワリの種と取り出した実、器には種のカラが山盛り

ヒマワリなどの種は欠かせないもの。手前がヒマワリの種と取り出した実、器には種のカラが山盛り


この日は道を掃くのもダメ。5日の午前0時にも大規模に爆竹を鳴らします。この日は特におカネの神様をお迎えするので、元日よりも激しいんです。でも、僕のお正月の過ごし方といえば友達とやる麻雀。

上海は、他の地域に比べると酒はあまり飲まないし、食べ物も日常とそれほど変わりません。特別なのは湯圓とお茶請けに食べるヒマワリなどのいろんな種くらい。昔は上海人も貧しくて湯圓も家庭で作り、種も自分で炒ったけれど、今はみんな店で買ってきます。

上海特有の行事といえば、元日の朝にお寺に行ってお香を焚くことだけど、これはとてもお金がかかるのでお金持ちしか行きません。2日目は親戚や友達の家に集まって麻雀したり、テレビを見たり。最近は海外旅行に行く人も多いですよ。旅先としては、海南島や香港、タイのプーケット、日本も人気。僕たちも、数年前には日本の箱根へ行って温泉につかりました。

家族で作った湯圓、懐かしい正月風景

子どものころは、家で湯圓を作るのが楽しかったな。もち米を石臼でするのが僕の仕事でした。姉さんは砂糖と黒ゴマを小さな石臼でするんです。そこにラードを加えて小さい団子を作ります。母さんが、僕がすったもち米に水を加えて生地を作っていきます。ひとつずつ丸めて小さな湯圓ができるんです。それを鍋でゆでて、一家揃って熱々の湯圓を食べました。

奥様は黒龍江省出身の作家、袁野さん(春節の過ごし方レポート3参照)

奥様は黒龍江省出身の作家、袁野さん(春節の過ごし方レポート3参照)


ひとつひとつの工程がとても面白かったし、みんなで一緒に作る感覚が良かった。まさにお正月のイメージですね。今はできあいのものを買ってくるので、あの感覚はもう味わえません。

僕が子どもだった30年前のお年玉は5角(現在なら約8円)だったのに、今は500元も珍しくありません。平均すると200元くらいかな。お金持ちの子どもだと合計1万元(約15万円!)くらいもらえるでしょう。子どもだけでなく、大学生や研究生を含め、まだ就職していない人はみんなもらえます。

2005年12月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部