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中国発 季節の過ごし方レポート2
華北地方/山西省発

●「鶏鴨魚肉菜」を食べて1年をしめくくります

太原在住/山西省大同出身 張明さん(35歳/日本語通訳)

春節は故郷との関係を保つ特別な時間

大同を離れて17年ほど経ちましたが、故郷のすべてがまだ頭の中に鮮明に焼きついています。今では毎年、春節の時にだけ帰省するので、春節は故郷との関係を保つ特別な時間といえます。大晦日の午後には、一家揃って水餃子を作ります。「財」がなくなってしまうといわれるため、大晦日の夜の掃除はタブーです。
家の入口に「春聯」を貼り、19時ごろ「年夜飯」という大晦日の夜の食事をします。年夜飯は、「鶏鴨魚肉菜」、つまりチキン、ダック、魚、野菜で構成されていて、特に決まった料理はありません。
その後、中央テレビ局の「春節聯歓晩会」(日本の紅白歌合戦に当たる番組)を見ます。元日は、「串門」(年始まわり)に行き、信仰のある人はお寺へ初詣に出かけます。

入り口にはよく春聯とおもちゃの爆竹が飾られている(中華街にて)

入り口にはよく春聯とおもちゃの爆竹が飾られている(中華街にて)


お年玉の相場は100〜500元で、結婚するまでもらえます。お正月に食べる特別な料理は水餃子のほか、「油(米羔)」、粟で作ったお餅も食べます。甘いこし餡としょっぱい野菜餡が入った2種類のお餅があり、油で揚げたものを食べます。

新しい年の幸せ願う「旺火」

石炭の産地として有名な大同の春節には、特別な風習がひとつあります。それは「旺火」を燃やすことです。春節に関する子どもの頃の楽しい思い出は、常にこの旺火と関係しています。旺火の準備は大晦日の午後から始まります。旺火は自宅の前や中庭など、広い場所で行います。大きな塊状の石炭を高さ1メートルぐらいの塔状に積み上げ、中に薪を入れて塔を造ります。完成した塔の上に「旺火衝天」(事業発達、家族健康の意)といったおめでたい言葉の書かれた赤い紙を貼ります。子どもの頃の記憶では、大晦日の興奮は旺火の準備からすでに始まっています。
年夜飯の後、子ども達はすぐ外へ遊びに行きます。午前0時になる前に家に戻って年越しの水餃子を食べます。午前0時が近づくころ、春節のイベントは最高潮を迎えます。子どもたちは爆竹を鳴らし、花火を打ち上げ、父親は旺火にお酒をかけて点火。一瞬、無数の炎が石炭の隙間から噴き出し、旺火は燃える塔になります。その後、子どもも大人も一緒になって旺火を囲み、来年の「旺火衝天」を願い、にぎやかなに新年を迎えるのです。
この風習はいつごろから始まったのかはわかりませんが、大同近辺では、春節の特別な風習として、昔から人々の心と体を暖めてきました。来年の暮らしがさらに良くなるように、という願いをかける旺火は、春節に関する一番暖かい思い出です。

春節は必ず故郷で過ごします

春節は必ず故郷で過ごします

2005年12月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部