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モンテネグロ
(スヴェティ・ステファン、ロヴツェン自然公園)

世界のセレブが集まるリゾート
スヴェティ・ステファン

スヴェティ・ステファンはコトルからアドリア海岸沿いを南に30km行った所にある小さな島。島とはいっても今では道で結ばれているので半島というべきでしょうか。ここはもともと近隣の人がリタイアした後に住んでいましたが、第2次世界大戦以後は過疎化が進み、最後の居住者がこの地を去った後の1960年、島全体をホテルとしてオープンすることになったそうです。

ホテルとしてオープンするといっても、民家を取り壊して新たなホテルを建てるようなことはせず、古い建物をそのまま利用しているのがユニークなところ。島の中には細い路地や点在する小さな教会など、旧市街がそのまま残されているので、宿泊客はまるで島の住人のような気分で滞在できるのです。島と本土をつなぐのは1本の道だけ。周囲を海にぐるりと囲まれているということは、プライバシーが守られるということでもあります。常にパパラッチの目にさらされる有名人にとっては魅力的な島で、ソフィア・ローレンやシルベスタ・スタローンといった世界のセレブリティたちが休暇を過ごす場所としても知られています。

また、スヴェティ・ステファンから徒歩10分ほどの所には、旧ユーゴスラヴィアのカラジョルジェヴィッチ王家が夏の離宮としていたヴィラ・ミロチェルがあり、こちらもホテルとして運営されています。ここからはスヴェティ・ステファン島を眺めることができ、ホテルの目の前は300mのプライベートビーチ。贅沢な休暇が過ごせるでしょう。室内は過度な装飾は押さえているものの、さすが王家の夏の離宮だけあって、使われている家具のひとつひとつにセンスが感じられます。

これだけの立地と設備を誇るスヴェティ・ステファンとヴィラ・ミロチェルですが、さらにうれしいことには、宿泊費が安いこと。両ホテルとも5〜10月のみのオープンですが、時期によってはひとり70ユーロから宿泊が可能です。ただし、モンテネグロの人気が今後どんどん上がっていくことが予想されるので、これだけ安価に泊まることができるのは、もうここ数年かもしれません。

▼スヴェティ・ステファンとヴィラ・ミロチェルのURL
www.budvanska-rivijera.co.yu

世界中のセレブリティが宿泊に訪れる

世界中のセレブリティが宿泊に訪れる

町並みを保存しながらもホテルとして利用している

町並みを保存しながらもホテルとして利用している

カラジョルジェヴィッチ王家の夏の離宮としてふさわしい好環境

カラジョルジェヴィッチ王家の夏の離宮としてふさわしい好環境

ヴィラ・ミロチェルの部屋の様子

ヴィラ・ミロチェルの部屋の様子

世にも不思議な風景が広がる
ロヴツェン自然公園

コトルからまぶしく輝くアドリア海を背に内陸へと足を踏み入れてゆくと、次第に標高が高くなり、むき出しになったカルストの大地が広がるロヴツェン国立公園へと至ります。この景観を19世紀のフランスの作家ピエール・ロティは、「石の海」と表し、ロマン派の詩人バイロン卿は「私は月にいるのだろうか?それとも地上にいるのだろうか?」とつぶやいたといいます。この石で覆われた大地に木々は所々しか生えておらず、土地がやせていることが容易に想像できます。かつてオスマン帝国の脅威にさらされたモンテネグロの人々は、このような山奥にこもりながら信仰を守り、果てることのない戦いを繰り広げていたのでしょう。

モンテネグロ最大の指導者にして詩人のペタル2世ことネゴシュの霊廟もこのロヴツェン国立公園の中にあります。ロダンの弟子であり、旧ユーゴスラヴィア最高の彫刻家でもあったイヴァン・メシュトロヴィッチの造ったもの。ネゴシュ自身の遺言によってここで2番目に高い峰に建ち、古都ツェティニェの町を、そしてモンテネグロ全体を見下ろしています。霊廟の中には、座りながら本を読むネゴシュの像があり、その背後には、ワシが翼を広げています。モンテネグロ人は、ワシをシンボルとしているとのこと。ホテルで演じられた民族舞踏でも、男性は、翼を広げるワシをイメージして両手を広げ雄々しく踊っていたのが思い出されました。

荒涼とした大地がどこまでも広がるロヴツェン国立公園

荒涼とした大地がどこまでも広がるロヴツェン国立公園

モンテネグロの民族舞踏。男性は両手を上に広げ、女性は両手を下に広げて踊る

モンテネグロの民族舞踏。男性は両手を上に広げ、女性は両手を下に広げて踊る

2005年11月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部