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厳選6/マチュピチュ(ペルー)

マチュピチュ

※地図をクリックすると拡大表示します。

写真・文/田中健作

山と森に守られる遺跡
歴史と自然の魔力に魅せられて

ペルーの首都、標高約150mのリマから、アンデス山脈にある標高約3400mのクスコへ飛行機で飛んだ僕は、もれなくかかるという高山病で苦しんだ。そしてホテルにチェックインするや否やダウン。町を歩く気力もなく、翌日のマチュピチュ行きに備えて1日中ホテルで寝て過ごした。

翌日はいくらか気分も良くなったので、朝一番の列車でマチュピチュへと向かった。アンデスの山間から深いジャングルまで、約4時間の鉄道の旅でたどり着いたのは、アグアス・カリエンテスの駅。その後、バスに乗り換えてマチュピチュへ。バスはつづら折りになったカーブを曲がりながら、山を上っていくが、行けども行けども見えるのは、急峻な崖とジャングルのみ。バスに揺られること20分ほどでようやく遺跡の入口へと到着するも、マチュピチュはその片鱗すらも見せてはくれない。

遺跡の入口を抜け、最初の分岐を左に曲がり歩くこと約5分。視界を遮っていた森が途切れると、雲に覆われたマチュピチュの全容が忽然と姿を現した。あまりにもドラマティックな出合いに、思わず感嘆の声を上げてしまった。
精巧な石組みで造られたインカの都市は、山と山を結ぶ尾根の上、都市を造る場所とはとうてい思えない場所に静かに横たわる。山の斜面に広がるアンデネス(段々畑)、遺跡をとり囲む山々とジャングル。遺跡と自然、すべてが調和した光景をじっと眺めていると、場所だけでなく、時代までも旅したような錯角に陥ってしまう。

翌日の朝に再びマチュピチュを訪れると、さらなる感動の景色が待っていた。
あたりはまだ薄暗い朝6時頃。マチュピチュの周辺を流れるウルバンバ川から、崖になった斜面をなぞるように上がってきた水蒸気は雲となり、遺跡の周辺にたちこめる。昇ったばかりの太陽が、遺跡に陽光を差し込む。雲の切れ間のなか、斜光を浴びて立体的に浮かび上がるマチュピチュ。憧れ続けた「謎の空中都市」がそこにあった。

日本から最短ルートを通っても3日。高山病に苦しみながら、人々はそれでもマチュピチュを目指す。この遺跡には、人々の心を奪う魔力が秘められているに違いない。もちろん、僕もその魔力にやられたひとりだ。

【アクセス】
クスコから鉄道でアグアス・カリエンテスまで行き、そこからはバス。
【ツアー情報】
クスコからの日帰りツアーがある。市内の旅行会社で手配可能。リマからは3泊4日ツアーなどが手配可能。
2006年6月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部