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厳選10/ペリト・モレノ氷河(パタゴニア/アルゼンチン)

ペリト・モレノ氷河

※地図をクリックすると拡大表示します。

写真・文/平岡健二

巨大な氷塔が目の前で大崩落
「生きた氷河」に言葉を失う

ペリト・モレノ氷河は、幅5km、 高さ約70mにも達する巨大な氷河である。現在でも成長を続けている活発な氷河ということから「生きた氷河」と呼ばれ、その成長速度は年間約700mともいわれている。遠くパタゴニアアンデスを源とした氷河の流れは、ふもとのアルゼンチン湖へあふれ出すように崩落していくのだ。

私がパタゴニアのガイドを始める前、初めてこの地を訪れた当時、最寄の空港は今より300km彼方の大西洋沿岸の町にあった。そこからウィンドウにいくつもヒビの入ったオンボロバスに乗り、パンパ(パタゴニアの荒野の総称)を横断して来なければならなかった。悪路と強風のため常にバスは大きく揺れ、窓を閉めていても車内には土ぼこりが漂い、口の中までザラザラしてくる、ペリト・モレノ氷河はそんな旅の果てにようやくたどり着くことができる辺境の観光地だった。

だが、バスを降り、氷河を正面から望む展望台に向かって歩いていくときの期待感は それまでの疲れをすべて忘れさせてくれる。実際、この氷河を見たときに、人生で初めて「あまりの迫力に呆然とする」、という経験をしたように思う。
この氷河の巨大さは、テレビや写真ではもちろん伝わらない。それどころか実際に目の当たりにしても まだ実感することができないほどだ。空気が澄んでいるため遠近感がなく、手を伸ばせば触れそうな気がするが、実際に目の前で落ちていく氷の塊は10階建てビルほどの大きさなのだ。

巨大な氷塔がゆらりと傾き、一瞬の静寂の後、全身を震わせる轟音とともに湖面に崩れ落ちていく。その圧倒的な迫力には誰もが言葉を失うだろう。

【アクセス】
ブエノス・アイレスから飛行機で約3〜4時間。エル・カラファテから公共交通機関では行けない。ツアーで行くのが一般的。
【ツアー情報】
エル・カラファテから1日バスツアーのほか、プンタ・バンデーラからクルーズ船で氷河に近づくツアーや氷河の上を歩けるツアーもある。
2006年6月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部