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厳選15/香港(中国)

香港(中国)

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写真/永田幸子 文/富永直美

パワフルシティが放つエネルギーに
圧倒される香港の夜景

私が香港を初めて訪れたのは1987年。香港が中国に返還される10年前のことだった。3泊4日の格安ツアーは、成田を夕方に発ち、香港到着は22時頃。当時の啓徳空港は九龍サイドの町なかにあり、飛行機は密集したビルの間を縫うようにしてふわりとランディングしたのだった。機内から窓越しに初めて見た香港の街は光の渦。なんと明るい夜なのだろう、と感心したのを覚えている。

翌日、香港観光のハイライトである夜景を眺めようと登山電車ピークトラムに乗ること約8分、ヴィクトリア・ピークの山頂に到着。眼下に広がるのは、“100万ドルの夜景”として知られる香港のナイト・ビュー。手前には、中環(セントラル)のオフィスビルやマンション群、ヴィクトリア・ハーバーを隔てて九龍サイドには市街地が広がる。きらめきに満ちた夜景の向こうには、返還を控えた混沌とした町で暮らす人々の営みが感じられ、景観の美しさに感動するというより、香港という都市が放つエネルギーに圧倒された。
以来、香港通いを繰り返すこと30数回。訪れるたびヴィクトリア・ピークに上り、何度夜景を眺めたことだろう。中国返還を前に1993年に“東洋の魔窟”と呼ばれた九龍城砦が解体され、返還の翌年には空港がランタオ島に移転した。豊かになり町が整備されることで、かつての“カオス香港”に渦巻いていた、猥雑な熱気が失われつつあるようで、長年の香港ウォッチャーとしては少々寂しさを感じる。

実は、香港の夜景を見るベストポイントはもうひとつある。それは、ヴィクトリア・ハーバーを往来するスターフェリーの船上から眺めるというもの。
夕刻、宵闇に包まれる時間帯からオフィスの照明が消え始める21時頃まで、フェリーで湾を行き来してみよう。2階の1等席でも運賃わずか35円の贅沢な船旅。ゆらりと波間を漂う船から眺める香港はドラマティックで、ピークから見るのとはまた違う奥深い魅力を秘めている。

●スターフェリー

http://www.starferry.com.hk(英語)

【アクセス】
日本各地の空港から直行便が多数出ている。所要4時間30分程。
【ツアー情報】
日本からは3泊4日のツアーが一般的。半日観光が付いているものが多い。現地発のツアーでは、オープントップバス・ナイトツアーやドルフィンウオッチツアーなどが人気。スターフェリー・ハーバーツアーなどクルーズもおすすめ。毎晩8時からは光と音のショー「シンフォニー・オブ・ライツ」が開催され、船上からもこの写真のような華やかな夜景が楽しめる。
2006年6月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部