ガイドブック編集部 > 特集 > 映画・ドラマ舞台の歩き方 > シネマの旅、映画の舞台の歩き方 > 映画と旅の深い関係

映画と旅の深い関係 ロケ地天国は観光大国

映画と旅の親和性の高さは誰もが認めるところだ。漠然と憧れさせるだけでなく、その地を訪問させるまでの動機づけを与えるのも映画が持つ力のひとつ。最近ではロケ地誘致に積極的な国が増え、映画と観光は切っても切れない関係にある。さらに進化していく映画と旅の関係とは…。
今回はロケ地として注目される4つの国にスポットを当ててお話をうかがった。

ロケ地:ニュージーランド

複雑な海岸線と独自の植生も大きな魅力

複雑な海岸線と独自の植生も大きな魅力

北島の小さな町マタマタにあるホビット村

北島の小さな町マタマタにあるホビット村


話題作はニュージーランドから生まれる
ニュージーランド政府観光局 マーケティング担当
横尾訓子さん

『ロード・オブ・ザ・リング』三部作は、作品としての完成度もさることながら、そのロケ地であるニュージーランド(NZ)の自然の雄大さをも世界に知らしめました。NZが『ラスト サムライ』や『ナルニア国物語』『キング・コング』のロケ地であることを多くの日本人の方がご存知なのではないでしょうか。日本のドラマやCFの撮影も数多く行われ、日本人にとってNZがいっそう身近になっていると思います。
私がおすすめしたいのは『クジラの島の少女』です。先住民であるマオリの伝統継承の難しさを描いた作品であり、前出の映画とは異なり物語の舞台、ロケ地ともにNZという作品です。北島の東海岸にあるファンガラという小さな町が舞台となっています。
今後上映が待たれる映画としましては、『世界最速のインディアン』(2005年作品)と邦画『どろろ』です。『世界最速のインディアン』は、南島の最南端の町インバーカーギルが舞台。ハーレー・ダビッドソンと人気を競ったインディアン・バイクに魅了され、速く走ることに人生を捧げたキーウィ(ニュージーランド人の愛称)の生涯を映画化したものです。主人公バート・マンローをオスカー俳優アンソニー・ホプキンスが演じています。2007年1月公開予定です。もう一作、手塚治虫原作の『どろろ』は2006年の1月から4月上旬にかけて、南島のメスベンをベースキャンプに撮影が行われたようです。妻夫木聡、柴咲コウのキャスティングで2007年新春の公開予定。NZからはますます目が離せません。

▼ニュージーランド 政府観光局公式サイト
http://www.newzealand.com/travel/japanese/


上)ニュージーランドでの大掛かりなロケにより、『どろろ』の持つ独特な世界観の表現が可能になった
右上)百鬼丸役の妻夫木聡
右下)どろろ役の柴咲コウ

(C)2007「どろろ」製作委員会/2007年1月全国東宝系公開 公式HP http://www.dororo.jp/

ロケ地:マルタ共和国

蜂蜜色のマルタストーンの街並みには中世の雰囲気が残る

蜂蜜色のマルタストーンの街並みには中世の雰囲気が残る

マルタ島とゴゾ島の間にあるコミノ島の青く澄んだ海

マルタ島とゴゾ島の間にあるコミノ島の青く澄んだ海


海の美しさと歴史の持つ重厚感がスクリーンに!
マルタ観光局
遠藤真吾さん

マルタには設備の整った映画スタジオがあるだけでなく、天気が安定していて、治安もいい。さらに英語が通じることもロケ地として重要なポイントになっていると思います。『グラディエーター』『トロイ』などの古代ものや『モンテ・クリスト伯』『リーグオブレジェンド 時空を超えた戦い』では、マルタの歴史がもつ重厚な雰囲気が、決してスタジオのセットでは出すことのできない存在感となってスクリーンから伝わってきました。最近話題になったスピルバーグの『ミュンヘン』もヴァレッタの中心や聖アンジェロ砦で撮影されています。
個人的に強く印象に残っているのは、『モンテ・クリスト伯』の海のシーンです。

お気に入りのレストランに現れたブラッド・ピット!!!

お気に入りのレストランに現れたブラッド・ピット!!!


あまりに澄んだ海の色に驚き、きっとセットでの撮影と思っていたら、洞窟も実際の海でのロケでした。映画のロケ地としてのマルタに関心をお持ちでしたら、[こちら]を参考にしてください。そして、実際のマルタに訪れてください。

▼マルタ観光局公式サイト
http://www.mtajapan.com/main.html

ロケ地:アメリカ合衆国

アメリカでドライブするなら、憧れのルート66

アメリカでドライブするなら、憧れのルート66

ダイナミックな自然が舞台の映画も多い

ダイナミックな自然が舞台の映画も多い


アメリカ映画の舞台に、ようこそ!
TIA(全米旅行産業協会)
日本代表 井上嘉世子さん

映画の都・ハリウッド。ハリウッドといえば・・・。そう、アメリカ。映画の舞台を巡る旅で、忘れることのできないデスティネーションはアメリカです。数え切れない感動的な映画が、アメリカを舞台に作られています。7月には、 「あの映画の舞台に、ようこそ。」 というキャッチフレーズで、アメリカの観光プロモーションを実施しました。

「あの映画の舞台に、ようこそ。」キャンペーンポスター

「あの映画の舞台に、ようこそ。」キャンペーンポスター


テレビCMでは、アメリカ各地を舞台にした『メイド・イン・マンハッタン』『シカゴ『』『アラスカ』『メラニーは行く!』『わが街』『ラスベガス万才』の6作品の名シーンが登場。東京の地下鉄とJRの主要駅には、『キングコング』『フォレストガンプ』『北北西に進路を取れ』『テルマ&ルイーズ』『月の輝く夜に』の名シーンのポスターが、掲示されました。 この特集を読んでいる映画好きのみなさんは、きっと目にしたのではないでしょうか。このキャンペーンは、7月いっぱいで終了しましたが、私たちTIA(全米旅行産業協会)が運営するサイト「SEE AMERICA JP」では、引き続き、映画の舞台となった各都市の情報と、ムービー・トリビア・ゲームを展開しています。 ムービー・トリビアでは、クイズを中心としたゲームを通して映画の知識と舞台となった都市の情報をたっぷり案内しています。

http://www.seeamerica.jp/
私たちのウエブサイトでたのしく映画の舞台の情報を集めてください。そして、近い将来、あなたの大好きな、あの映画の舞台・アメリカを旅行してください。

ロケ地:韓国

龍平(ヨンピョン)リゾート。ドラマ前半のメインロケ地として使われた韓国有数のスキーリゾート

龍平(ヨンピョン)リゾート。ドラマ前半のメインロケ地として使われた韓国有数のスキーリゾート

外島(ウェド)。ラストシーンと「不可能な家」が撮影された韓国南東部に浮かぶ美しい小島

外島(ウェド)。ラストシーンと「不可能な家」が撮影された韓国南東部に浮かぶ美しい小島


『冬のソナタ』が変えた韓国旅行
旅行ライターの目で韓国ドラマのロケ地本を出版した
木谷朋子さん

「韓国映画&ドラマでおすすめ」といわれると、とても迷います。しかしこの1本、と問われたら、やはり『冬のソナタ』をあげますね。2004年のピーク時には年間500万人以上の人が主要ロケ地の一つ「春川(チュンチョン)」を訪れていることを考えても、この数に匹敵するドラマは今も出てきていません。
支持された多くの理由は、単純に言うと、ドラマで描かれていた人間を思う純粋な愛にみんなが共感したからなのです。美しい風景と音楽は、その背景の盛り上げ役、みたいなものですね。私自身は、映像から来る魅力に弱いので、風景の美しさと音楽の魅力にまず惹きつけられました。脚本や俳優の魅力ももちろんありますが、特に、ロマンチストで旅をこよなく愛するユン・ソクホ監督が切り取る独特の映像美、絵画的で美しい場面作りがこのドラマの魅力であり、これがロケ地人気につながっていると思います。

「南怡島(ナミソム)」のメタセコイアの並木道

「南怡島(ナミソム)」のメタセコイアの並木道


2006年10月からは、いよいよユン・ソクホ監督の四季シリーズ最後の作品『春のワルツ』の放映が日本で始まります。初回にオーストリアロケを敢行し、韓国の南西部の美しい景色を背景に展開されるストーリーと聞いていますが、はたして日本での人気はどうなるでしょうか。個人的には、昨年韓国で大ブレイクした『私の名前はキム・サムスン』のようなコメディ路線が今のお気に入りですが、ユン監督の久々の作品の放映を楽しみに待っているのは、私だけではないでしょうね。

→映画・ドラマの舞台を訪ねる旅
http://www.arukikata.co.jp/webmag/cinema/
▼韓国観光公社公式サイト
http://japanese.tour2korea.com/

アンケート回答者の声
私にとって「映画と旅」とは

敬称略

◆私の場合は、その場所に行ってみて、初めてなぜその場所を選んだのか?なぜこんな気持ちになれたのか(主人公などが)? などのもやもやが明確になった!! [ポプリ]

◆古き良き時代の映画が大好きな私です。それなのになかなか行くことができません。良い映画はそういう私にソコへ行ったかのように体験させ楽しくさせ、時に切なくさせます。まだ見ぬ地への旅情を駆り立ててくれます! いつか憧れの地へ行く夢は必ず叶うと信じて…。 [アン王女]

◆もっと 世界中の素晴らしい場所を活用した映画を撮ってほしい。[Kan]

◆この春、友人達のリクエストでルーブル美術館に行きました。ピラミッドがない方が良かったといまだに思いますが…。
行ったことのある街が舞台だと、感情移入しやすいです。
[ダラックマ]

◆見たことの無い地に繰り広げられるドラマ上に、その土地の文化風土も含む空気が感じられることがあります。心に残るシーンはいつか訪れて感動を味わいなおしてみたいと思います。[匿名希望]

◆映画がきっかけになって旅に出ることは憧れですが、現実では無理なのが残念です。でも、映画の舞台となった地に興味を持ち、いつか行けるのを楽しみにしています。
[どら(^о^)]

◆映画で観て、いつか行きたいな、と思い続けてから、実現するとうれしい、ですし、感激もひとしおです。[匿名希望]

◆私にとっての海外への憧れはほとんどが「映画」です。
[匿名希望]

◆映画で観た風景が、旅の目的地になることはまずなし。旅先で観る風景の方が、映画より感動的だと思う。 [匿名希望]

◆映画で新たなストーリーができて、旅するたびに自分もストーリーのなかに入ったような…。そして、自分の心の底に求めたいものが見つかる。 映画の場所に行く旅は自分が映画の主人公になれる瞬間☆☆[くっしぃ]

◆映画の世界は旅そのもの。映画で観た街、人、食べ物、話し方。注目してみればそこへ旅に出たのと同じ感覚が味わえるかも。好きな映画を何度も観れば、一回その舞台となった街を訪れた人よりも何倍もそこについて知っていることになるかもしれない。と同時に映画はその街のプロモーションにもなりうる。その映画に憧れ、その街に憧れる。私はもっと映画を観て、もっともっと旅をしたいです。[匿名希望]

◆映画鑑賞が高じて旅行も趣味となりました。今ではデジカメ以外は現地調達的に小旅行しています。映画だけでなくCMロケ地なども今後行ってみたいです。[yag]

◆映画を観てその場所を旅することは、空想と現実が交ざり合うような不思議で心おどる経験である。[匿名希望]

◆喘息もちの私は酒たばこがダメなため遊びも限られる。映画美術館めぐりの旅が唯一の趣味です。[deko]

◆旅を盛り上げる要素のひとつ☆映画の主人公のように写真を撮ってみたり!盛り上がります。[匿名希望]

◆映画のロケ地は空想を掻き立てる思い出の場所として空想のままの方が良いのでは、と思う。[saki1957]

◆まだ、実際にいきたいと思ったところへ行ったことはほとんどありませんが、時間とお金ができたら、色々な国や場所にいって、映画に出てきたお気に入りのシーンの地へ遊びに行きたいです。[yuki]

◆映画は外国の名もない街を、身近に知ることができるので、旅心を掻き立てられます。[匿名希望]

◆映画を観て、具体的な場所よりも、その町の雰囲気等を好きになり、歩いてみたくなることはよくあります。でも、観光スポットみたいになってしまうとげんなり。[匿名希望]

◆自分の旅した街が舞台になっている映画が上映されると必ず鑑賞します。旅した時の情景が重なり、それがきっかけで忘れていた旅の記憶が思い浮かぶ事があり、楽しい気持ちになる事が多々あります。また旅をする際、映画の舞台になったという情報がある場所は訪れるようにしています。 [匿名希望]

◆印象に残る場面にはそれに見合った背景があり、感動を盛り上げる効果があるのだと思う。その場所に行けることで、映画のワンシーンに自分も入り込んだ気持ちになれる。そして非現実的な旅の中でいろいろな出会いが得られる。それが私の感じる旅だ。[kanonn]

◆自分の好きな映画に出てくる場面やロケ地に足を運んでみたいです。[まい]

関連書籍

2006年08月


ページ上部に戻る
地球の歩き方ガイドブック 編集部