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第1章 映画の中の風景を追って(2)

ポターの創作の起源 北湖水地方へ

ダーウェント湖周辺は映画のメインロケ地として使われた。

ダーウェント湖周辺は映画のメインロケ地として使われた。


1885年から1903年までポター家は夏をダーウェント湖畔で過ごすことが多かった。“湖水地方の女王”と呼ばれる青い輝きを放つ湖はビアトリクスに様々なインスピレーションを与えたようで、物語の舞台にもこの地域が登場する。また1902年に当時ケズィックに住んでいたローンズリー牧師がダーウェント湖畔のブランデルハウの森を取得するため、ピーターラビットで知られ始めたビアトリクスに森のスケッチを描かせ、地主の説得に当たったエピソードも残っている。

地図

■北部の拠点ケズィック

グラスミア湖から北へ20km、バスで25分ほどのケズィックへ続く一本道には、むき出しの山肌が続き、南湖水地方とは様相が一変してくる。ワーズワースの散歩道でもあったようだが、確かに迫り来る自然に囲まれていると、創作のヒントが湧き出てきそうな気がする。町はトレッキングのなどの基点にもなっており人と情報の集まる場所だ。またモーター博物館には『007』シリーズのボンド・カーコレクション、『Mr.ビーン』のミニ、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンなど人気映画に登場した名車が展示されている。映画ファン、カーマニアには見逃せないスポットだ。またローンズリー牧師が購入し、後にナショナル・トラストに寄贈した古代遺跡、キャッスルリッグ・ストーンサークルは町の郊外、バスで10分ほどのところにある。

ケズィックは湖水地方の中心地

ケズィックは湖水地方の中心地


ケズィック・ツーリスト・インフォメーション

電話:(017687)72645
URL :http://www.keswick.org

モーター博物館
住所:Standish St. CA12 5LS
電話:(017687)73757
URL :http://www.carsofthestars.com

ケズウィックの町並み
英国政府観光庁
www.britainonview.com

町のランド・マーク、ムート・ホール(時計台)。中にあるツーリスト・インフォメーションには初心者から上級者まで、さまざまなウォーキングコースがパネル表示され、地図なども充実している。

町のランド・マーク、ムート・ホール(時計台)。中にあるツーリスト・インフォメーションには初心者から上級者まで、さまざまなウォーキングコースがパネル表示され、地図なども充実している。


■青い輝きを放つダーウェント湖

町のはずれにひろがる長さ5.5kmの細長い湖、1周は16km。隣接するクロウ・パークを抜けて、フライヤーズ・クラッグを通り、山側へ登っていくと30分ほどでキャッスル・ヘッドに着く。かなり狭いポイントだが、ここからは「りすのナトキン」に描かれるセント・ハーバート島も見え、右手にはバセンスウェイト湖を望むこともできる。

『りすのナトキンのおはなし™』

『りすのナトキンのおはなし™』

町のはずれにあるクロウ・パークからダーウェント湖を眺める。左に見えるのはダーウェント島。

町のはずれにあるクロウ・パークからダーウェント湖を眺める。左に見えるのはダーウェント島。

小高い丘、キャッスル・ヘッドからの遠景、右奥がセント・ハーバート島。対岸のダーウェント・ベイからナトキンたちが島へ向かった。

小高い丘、キャッスル・ヘッドからの遠景、右奥がセント・ハーバート島。対岸のダーウェント・ベイからナトキンたちが島へ向かった。


■りすのナトキン気分でダーウェント湖クルーズ

ポター一家が滞在したリングホルム邸(現在は私有地のため見学不可)、「りすのナトキンのおはなし」でナトキンたちがセント・ハーバート島に渡ったダーウェント・ベイ、「ベンジャミン バニーのおはなし」の石垣があるフォウ・パーク邸(見学は不可)、「ティギーおばさんのおはなし」の舞台、キャット・ベルズ山の麓、ビアトリクスがスケッチを描いてナショナル・トラストの運動に協力したブランデルハウの森はすべて町の対岸、西側にある。1周16kmの湖をウォーキングするのもいいが、手漕ぎのボートや周遊クルーズ船を使って移動するのもまた楽しそうだ。

▼KESWICK LAUNCH
http://www.keswick-launch.co.uk

ケズィック桟橋よりスタートし、7ヵ所の桟橋に寄って50分で1周する。周遊船は3月中旬から11月中旬までは、1時間に2本運航。冬季は本数が減るので注意。

ケズィック桟橋よりスタートし、7ヵ所の桟橋に寄って50分で1周する。周遊船は3月中旬から11月中旬までは、1時間に2本運航。冬季は本数が減るので注意。

トーマス・クックの編集長もイチオシの景勝路線!
セトル・カーライル鉄道

撮影はデント駅付近で行われた

撮影はデント駅付近で行われた

湖水地方への移動のシーンで挿入される印象的な鉄橋はセトル・カーライル鉄道。北ヨークシャーとカンブリアに広がるヨークシャー・デイルズ国立公園を横断するこの路線は、北はカーライルから南はセトルを通ってリーズまでを結んでいる。全長116kmの間に22の鉄橋と14のトンネルがある。車窓の風景もなだらかな丘陵から岩だらけの荒野まで変化に富んでいる。ちなみに、このルートは「トーマスクック ヨーロッパ鉄道時刻表」フォックス編集長が選ぶ英国の景勝路線のBEST5に入っている。ロンドンからのルートでは使用できないが、ケズィックからカーライルまでは、バスで1時間10分ほど。帰りはカーライルへ出て、途中下車しながらヨークシャーを楽しみ、リーズから帰路に着くのもよさそうだ。ブリットレイルパスも利用できる。

▼セトル・カーライル鉄道のホームページ
http://www.settle-carlisle.co.uk


2007年09月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部