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パラドールを利用する
ふたつのメリット

メリットその1/お得感のある宿泊料金

パラドールの宿泊料金を示したのが下の表。朝食付きの料金であることを考えると、マドリッドの同クラスのホテルよりも割安感がある。ただしパラドールの多くは郊外にあり、交通の便はあまりよくない。都市部のホテルとはその点では比較にならないが、文化財としての建物の価値や民間では建築許可が下りない場所に存在することの魅力は、何ものにもかえがたい。

アルマグロのパラドールのスタンダードルーム。歴史的建造物のこんな部屋に、マドリッドの3つ星ホテルクラス程度の料金で宿泊できる

アルマグロのパラドールのスタンダードルーム。歴史的建造物のこんな部屋に、マドリッドの3つ星ホテルクラス程度の料金で宿泊できる

シグエンサのパラドールは旧市街を見下ろすように建つ。歴史的建造物ならではの立地(パラドール・デ・シグエンサ)

シグエンサのパラドールは旧市街を見下ろすように建つ。歴史的建造物ならではの立地(パラドール・デ・シグエンサ)

建物内の調度品はすべてアンティークで歴史の重みを表現している(パラドール・デ・シグエンサ)

建物内の調度品はすべてアンティークで歴史の重みを表現している(パラドール・デ・シグエンサ)


マドリッドのホテルとパラドールの宿泊料金比較

  パラドール名とマドリッドの
ホテルのクラス
場所 ☆の数 宿泊料金euro
シングル ツイン
ホテル ☆☆☆☆☆クラス マドリッド ☆☆☆☆☆ 235〜 250〜
☆☆☆☆クラス マドリッド ☆☆☆☆ 80〜174 100〜275
☆☆☆クラス マドリッド ☆☆☆ 70〜145 85〜175
パラドール Prador de Siguenza シグエンサ ☆☆☆☆ 112 140
Prador de Cuenca クエンカ ☆☆☆☆ 116 145
Prador de Albacete アルバセーテ ☆☆☆ 92 115
Prador de Almagro アルマグロ ☆☆☆☆ 112 140
Prador de Oropesa オロペサ ☆☆☆☆ 100 125

パラドールの料金は3〜6月の料金(朝食を含む)
ホテルの料金は、「地球の歩き方スペイン07-08」に掲載のもの。朝食を含まない

隣室や上階からの音が気になることも

意外だったのが隣室や上階からの音。石造りの城や修道院だから音が気になるなんて考えてみなかったが、夜ともなると隣や上の部屋から足音が聞こえてくる。最初は騎士や王妃はたまた修道士の幽霊(?!)と色めきたったが、水周りの音も聞こえるので、単に防音が弱いということが分かった。もちろん我慢ができないほどの音というわけではないのでご安心を。最新のマンションでも音のトラブルはよく聞く話。歴史的な建物を改装したパラドールでは仕方がないのかもしれない。

メリットその2/都市ホテルなみの快適設備

パラドールの設備は都市のホテルに勝るとも劣らない。快適に過ごせるだけのサービスをリーズナブルな料金で受けられるのがうれしい。その料金を実現している背景には、パラドール公社が備品などをすべて共通化して一元管理を行い、コストを下げていることがある。

パラドールに共通のアメニティグッズ。すべてパラドールのロゴ入り。前列左からヘア&ボディシャンプー×2、モイスチャーローション、オー・デ・コロン、ソープ。後列左からシャワーキャップ、くし、ティッシュ、靴磨きスポンジ(パラドール・デ・アルマグロ)


パラドールが本気でサービスに取り組んでいることの証左。客室担当のサインが書かれたカードが置いてある(パラドール・デ・アルバセーテ)


ドライヤーはすべての部屋についている。ドライヤーをはじめタオルなどはパラドールのロゴ入りで、どのパラドールでも同じものを使っている。今回感心したのはバスカーテンの代わりに使われていたガラスの仕切り。これならカーテンと違いすっきりしていて邪魔にならずシャワーの飛沫も防げる。ここにもパラドールのロゴが入っている。

今回宿泊したパラドールの設備等一覧

  Siguenza Cuenca Albacete Almagro Oropesa
歴史的建造物である -
自然環境を楽しめる
シングルルーム数 5 54 2 2 -
ツインベッドルーム数 62 7 62 44 39
ダブルベッドルーム数 10 - 4 5 5
リビング付ルーム数 4 2 - 3 4
会議室
バー
レストラン
客室電話
暖房
エアコン
テレビ
インターネットアクセス - - -
有線放送 - -
セーフティボックス(客室)
ミニバー
ショップ -
エレベーター
駐車場
クレジットカード利用
両替
庭園 - -
プール(夏) -
エクササイズ - - - -
サウナ - - - -
ゴルフ - - - -
テニス - - -
鉄道駅からの距離 3km 2km 4km 1km 1km
動物持込禁止

※インターネットアクセスについては無線LANへの対応を含めて状況が急速に進展しつつあるので現地で確認するとよい

バリアフリーという考え方からは最も遠い建造物

歴史的な建物の場合、段差や階段が多いのはその成り立ちからも仕方がないことである。それは分かっているもののやはりスーツケースを転がしながら客室まで移動するのはたいへんである。もちろん段差には簡易のスロープを付けたり、エレベーターを設置するなどそれなりの配慮はなされている。しかし、いずれも後付けのものだけに根本的な解決にはなっていない。たとえばエレベーターは、多くは2〜4人乗り程度のものでスーツケースなど荷物があるとふたりも乗れば満員になってしまう。団体で行動する際などはエレベーターの前に長蛇の列ということも。
なお、お年寄りや体の不自由な方には、快適に過ごせるよう介添えサービスがあるので、ぜひ利用することおすすめしたい。

客室の長い廊下。部屋への移動は思いのほか時間がかかる(パラドール・クエンカ)

左)客室の長い廊下。部屋への移動は思いのほか時間がかかる(パラドール・クエンカ)

右)昔の建物を改修したホテルだけに段差がいろいろなところに存在する(パラドール・デ・シグエンサ)

昔の建物を改修したホテルだけに段差がいろいろなところに存在する(パラドール・デ・シグエンサ)

2007年2月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部