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知られざるシベリアの街、クラスノヤルスク

エニセイ川のほとりの90万都市

今回の取材旅行では、クラスノヤルスクで途中下車し、町の取材もおこなった。シベリア屈指の大河・エニセイ川のほとりに位置し、コサックによって砦が築かれて以来の歴史を持つクラスノヤルスク。地図からはうかがい知れないが、大都市である。ずっとシベリアの原野をひた走ってきた私は、降りてしばらく呆然としてしまった。

近代的なスーパーも、洒落たレストランやカフェもある。西側ブランドのブティックもある。ホテルも改装されて快適だ。

観光資源も多く、とくに夏期のエニセイ川クルージングは人気が高い。ただ、日本からの観光客は多いとはいえないだろう。他の都市も含め、西シベリアの町はまだまだ、日本では広く知られていないのが実情なのである。

完成したばかりのクラスノヤルスク駅。広い待合室がある

完成したばかりのクラスノヤルスク駅。広い待合室がある

大河・エニセイに架かる橋。対岸が遠い……

大河・エニセイに架かる橋。対岸が遠い……


ホテル・アクチャーブリスカヤ。日本で予約すると、基本的にこのホテルになる

ホテル・アクチャーブリスカヤ。日本で予約すると、基本的にこのホテルになる

こんな町でも、日本料理屋はたくさんある。ロール・テンプラ「マイアミ」(『七人の侍』にて)

こんな町でも、日本料理屋はたくさんある。ロール・テンプラ「マイアミ」(『七人の侍』にて)

こんなお洒落な店もある。セルフ式のレストラン『ミックス・パティオ』

こんなお洒落な店もある。セルフ式のレストラン『ミックス・パティオ』

画家、スリコフの故郷

さて、クラスノヤルスク出身の有名人といえば、画家のワシリー・スリコフ(1848〜1916年)が挙げられる。19世紀後半、ロシアにおける芸術革新運動の中心的存在であった移動展派を代表する画家である。なかでも、モスクワ・トレチャコフ美術館に展示されている『モロゾワ侯爵夫人』は広く知られている。

クラスノヤルスクでは、彼の生家が博物館として公開されているほか、スリコフ記念美術館にも彼の作品が多数飾られている。現在も芸術活動の盛んな町だそうで、通りを歩くと画廊をしばしば目にすることができるだろう。

スリコフの生家内の様子。彼の作品も多く展示されている

スリコフの生家内の様子。彼の作品も多く展示されている

圧巻の郷土誌博物館!

クラスノヤルスク最大の観光スポットが、この郷土誌博物館だ。ロシアの地方都市では大体、どこに行っても郷土誌博物館があるが、おそらくここはロシア地方都市中、もっとも充実した博物館ではないかと思う。これほどの規模の博物館は、モスクワにもそう多くはない。

まず、先住民族の展示に圧倒される。そしてシベリアの自然とシベリア進出の歴史。エニセイ川を行き来した船が再現されている。スリコフの展示もある。一方で、ソ連時代の赤一色の展示がほとんどない。地方の博物館だと、普通はソ連時代の展示がそのままになっている場合がほとんどである。だから、この博物館の場合はおそらく、明確な意図のもとにそれらの展示を撤去したのだろう。

ミュージアムショップも充実している。ここを訪ねるだけでも、クラスノヤルスクに来る価値はある。そう思える充実の博物館だった。

中央の吹き抜けに展示されている船の模型。そのまわりに多くの展示室がある

中央の吹き抜けに展示されている船の模型。そのまわりに多くの展示室がある

マンモスの化石もある。これは必見

マンモスの化石もある。これは必見

2007年4月