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サレルノから始まる「アマルフィ海岸」の旅(1)

サレルノ Salerno

高台にある植物園から眺めたサレルノの町

高台にある植物園から眺めたサレルノの町

旅はサレルノからスタート

「アマルフィ海岸」とはアマルフィ、ラヴェッロ、ポジターノなどの町を含む、サレルノの西40kmの海岸線の総称。世界遺産にも登録され、世界一美しいと讃えられるその海岸線に一度は行ってみたいと思っている人も多いはず。

まずは拠点となる、サレルノ県の県都サレルノの街をご案内。ナポリから南へ50km(列車で35〜50分)のところに位置するサレルノは風光明媚な湾岸都市。8世紀にはヨーロッパ最古の医学学校が設立され、療養のために多くの人が訪れた保養地としても知られている。近年は工業で発達してきたが、海岸沿いの遊歩道を散歩する人々や公園で子供たちが元気に走り回る姿を眺めていると、今でも保養地という言葉がしっくりとくるおだやかな町だ。カンパニア州のなかではナポリに次ぐ大都市でありながら、ナポリのような喧騒はまったくなく、治安もよいので旅の拠点にぴったり。

地図 サレルノ特大の鯉もいる市民公園。遠くにうっすら見える山頂の城は8世紀に建設されたアレキ城

特大の鯉もいる市民公園。遠くにうっすら見える山頂の城は8世紀に建設されたアレキ城

聖マタイのドゥオーモ

町の中心、ドゥオーモ(大聖堂)へ行ってみよう。町の守護聖人、聖マタイに捧げられたこのドゥオーモは11世紀に建てられ、北から南へ、南から北へ向かう巡礼者たちの要所となっていた。見どころは内部の大規模なモザイクと豪華なクリプタ(地下聖堂)。クリプタには1079年に発見されたという聖マタイの遺体が安置されている。ドゥオーモの右手には鐘楼がそびえ立っているが、アマルフィ一帯ではこの鐘楼が最も古く、アマルフィやラヴェッロにある鐘楼のモデルになったという。

ライオンの門をくぐると目の前に広がるロマネスク様式のドゥオーモ

ライオンの門をくぐると目の前に広がるロマネスク様式のドゥオーモ

主祭壇の後陣と側廊に輝く大きなモザイクが印象的

主祭壇の後陣と側廊に輝く大きなモザイクが印象的

純白の壁が内部の空気をよりいっそう厳かなものにしている

純白の壁が内部の空気をよりいっそう厳かなものにしている

地下のクリプタ。外観からは想像もつかない豪華な大理石の寄木細工に思わずため息

地下のクリプタ。外観からは想像もつかない豪華な大理石の寄木細工に思わずため息

砂浜効果が気になるヴェルディ劇場

海岸沿いの遊歩道をのんびり歩きながら辿り着いたのは、ドゥオーモの西、海のそばに建つヴェルディ劇場だ。ここは1800年代後半に、当時海だったところを埋め立てて建設された。そのため今でも地下には砂浜が広がっていて、砂同士の間に隙間があることから劇場内部の音に広がりが生まれるのだとか。残念ながら取材時には演奏を聴くことができなかったので、サレルノを訪れる音楽好きな皆様にはぜひその音響効果を体感してみてほしい。

劇場を出て街を歩いているとすれ違う人が皆手を振ってくれる。目が合えば必ず挨拶、そんな気さくなサレルニターノとのちょっとした交流も旅の思い出のひとつ。どこかほっとするサレルノの街で元気をチャージしたら、さぁアマルフィ海岸の船旅に出かけよう。

ヴェルディ劇場内部。舞台ではオペラ『トゥーランドット』の準備中

ヴェルディ劇場内部。舞台ではオペラ『トゥーランドット』の準備中

「チャオ!」陽気なサレルノのおじさまトリオ

「チャオ!」陽気なサレルノのおじさまトリオ

ヴィエートリ・スル・マーレ Vietri sul Mare

歩道脇に等間隔に置かれた陶器。陶器越しの海も絵になる風景

歩道脇に等間隔に置かれた陶器。陶器越しの海も絵になる風景

陶器の町ヴィエートリ・スル・マーレ

最初に立ち寄ったのはサレルノから西へ約3kmほどのところに位置するヴィエートリ・スル・マーレ。小さい町ながらも15世紀から続く陶器工芸は世界的に有名で、鮮やかな色合いと素朴で楽しい絵柄にファンも多いという。確かに町なかの陶器工房には持ち帰りたくなるかわいらしい陶器がいっぱい! 日本のイタリアンレストランからも注文を受けてお皿を作っているとか。

陽が傾きはじめると町の広場に人が集まってくる。特別何をするというわけでもなさそうだけど、親子連れでご近所さんと今日一日あったことをおしゃべりして楽しんでいる様子。

地図 ヴィエートリ・スル・マーレ手描きのレモンがかわいいエスプレッソ用カップ。1つ1ユーロはお買い得!

手描きのレモンがかわいいエスプレッソ用カップ。1つ1ユーロはお買い得!

平日の夕方だというのにお父さんが多いのが不思議

平日の夕方だというのにお父さんが多いのが不思議

純白の壁が内部の空気をよりいっそう厳かなものにしている

しっとりとしたヴィエートリの夕暮れ

2007年6月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部