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第2章 ALL YOU NEED IS LOVE 二都物語 リヴァプール&ロンドン part1

二都物語 リヴァプール&ロンドン part1

旅で出会った笑顔たち

旅で出会った笑顔たち

港町リヴァプールは、今大きく変わりつつある。そのまま映画のセットとして使えそうな200年前の町並みがきれいに残っている一方で、大きな開発プロジェクトの工事が進行中であったりもする。17世紀には奴隷貿易の中心港として隆盛を誇ったこの町も脱工業化の流れの中で、産業構造が大きく変化してきている。中核となるのは観光である。マージー・サウンド、特にビートルズ関連の観光資源が豊富にあり、エヴァートンFC、リヴァプールFCとふたつの強豪サッカー・クラブを抱えているリヴァプールは、今後も刺激的な町であり続けるに違いない。創設800周年を祝う2007年が終わたったが、続く2008年も欧州文化首都として勢いづくリヴァプール。しばらくは目が離せない。


now of LIVERPOOL 現在のリヴァプール

now of LIVERPOOL 現在のリヴァプール

2008年欧州文化首都 リヴァプール

アングリカン大聖堂屋上からの眺望

アングリカン大聖堂屋上からの眺望

欧州文化首都制度は、ギリシャの文化大臣メリナ・メルクーリの提唱により、1985年より発足したもので、EU加盟国内(当時EC)で、芸術文化に関するイベントの開催を通して相互理解を深める目的で毎年実施されているものだ。2008年のリヴァプールの選定は、英国では1990年のグラスゴーに続いて2度目となる。リヴァプールということもあり、コンサートやミュージカルなど音楽関連のイベントも多く、そのハイライトが、6月1日、アンフィールド・フットボール・スタジアムで開催され、ポール・マッカートニーも参加する「リヴァプール・サウンド・コンサート」だ。その後も、7月には、世界中から帆船が集まる「トールシップ・フェスティバル」が、9月、10月には、無料で美術館などを訪問できる「リヴァプール・ビエンナーレ」などが開催予定である。

欧州文化首都で活気づいている

欧州文化首都で活気づいている

リヴァプールを象徴する絵柄がペイントされた市バス

リヴァプールを象徴する絵柄がペイントされた市バス

港のランドマーク、ロイヤル・ライヴァー・ビル。

港のランドマーク、ロイヤル・ライヴァー・ビル、キュナード・ビル、ポート・オブ・リヴァプール・ビルと合わせて「スリー・グレース(三女神)」と呼ばれ、リヴァプールを象徴する建物である


世界遺産の港湾部

マージー・フェリーの乗り場はスリー・グレースの前にある

マージー・フェリーの乗り場はスリー・グレースの前にある


世界遺産の港湾部と背後にそびえる2大聖堂

世界遺産の港湾部と背後にそびえる2大聖堂

リヴァプールは、18〜19世紀に奴隷貿易港として大英帝国の繁栄に貢献した海商都市である。商業港として機能したエリアを中心に、2004年ユネスコの世界遺産に登録された。登録の対象となっている地域は、リヴァプールの象徴であるライヴァー・バードがとまるロイヤル・ライヴァー・ビルを含むスリー・グレース(三女神)などが立ち並ぶピアヘッド一帯、倉庫や港湾関係施設が集まるアルバート・ドック管理区、倉庫街のスタンレー造船管理区、キャッスル通り周辺の旧市街、新古典様式のセント・ジョージ・ホールなどが並ぶウィリアム・ブラウン・ストリート周辺の文化地区、そして、商人の屋敷などのあるデューク・ストリートの商業地区などである。


COLUMN

陸からも川からもリヴァプールを眺めよう

フェリーでなくてもマージー川からの眺めが楽しめる
イエロー・ダックマリン

水陸両用車で町中を走ったり、マージー川を航行したりして、リヴァプールの主な見どころを車上から観光するツアー(料金:£9.95〜11.95)。 所要約1時間。

http://www.theyellowduckmarine.co.uk/

フェリーでなくてもマージー川からの眺めが楽しめる




2つの聖堂の街

ゴシック様式の壮大で荘厳な空間が広がる

左:ゴシック様式の壮大で荘厳な空間が広がる
中:霧に包まれた砂岩づくりの大聖堂の威容

霧に包まれた砂岩づくりの大聖堂の威容
スコット卿最大の作品がアングリカンであり、最小のものが電話ボックスである

スコット卿最大の作品がアングリカンであり、最小のものが電話ボックスである

アングリカン大聖堂

英国最大の大聖堂がリヴァプール・アングリカン大聖堂である。建築家ジャイルズ・ギルバート・スコットによるデザインで1904年着工、1978年完成。英国で最も背の高いゴシック様式のアーチ、最大のオルガン、最重量のベルを持っている。ちなみにロンドンにあるテート・モダンの前身であるバンクサイド発電所、ピンクフロイドの『アニマルズ』のレコードジャケットに描かれたバタシー発電所もスコット卿による設計である。オーディオ・ツアーガイド「グレート・スペース」もある。


音響効果もよく、どこにいても賛美歌の詠唱が体を包んでくれるような気がした

音響効果もよく、どこにいても賛美歌の詠唱が体を包んでくれるような気がした

様々な色を用いたステンドグラスや宗教画や像はモダンな美術館の様な趣がある

様々な色を用いたステンドグラスや宗教画や像はモダンな美術館の様な趣がある

メトロポリタン大聖堂

ローマ・カソリックの大聖堂であり、ステンドガラス入った円筒形の明かり塔を持つ独創的なデザインが目を引く。フレデリック・ギバートのデザインが採用され、1967年に完成している。訪問したのは霧の立ち込める日曜日の朝で、ミサのリハーサルが行われていた。大聖堂を意味するカテドラルとは、そもそも大司教の椅子(Cathedra)のことをいう。この司教座が建物の中央に位置するというデザインは個性的であるが、非常に理にかなった配置である気がした。


 

テイト・リヴァプール

テイト・リヴァプール

ロンドンを除いて、英国最大規模の近代アートの美術館であり、北部のモダンアートのナショナルコレクションを所蔵。アルバート・ドック内にあり、1900年から現在までの作品を展示している。


 

アンフィールド・フットボール・スタジアム

アンフィールド・フットボール・スタジアム

1892年からリヴァプールFCのホームグランドとして使用されてきたアンフィールドも、2008年6月1日、欧州文化首都のハイライトイベントとなるポール・マッカートニーのコンサートを最後に役目を終える。


 

マージー・フェリー

マージー・フェリー

港町リヴァプールを実感するには、マージー川からの眺めに限る。 というわけで、お勧めがマージー・フェリー50分周遊の旅(往復:£4.95)。 世界遺産の港湾部や町を見守るふたつの大聖堂も見渡せる。


 

ヴァージン・トレイン

ヴァージン・トレイン

人気のヴァージン・トレイン(VT)に乗って、ロンドン・ユーストン駅からリヴァプール・ライム・ストリート駅まで、所要約2時間30分の快適な車窓の旅を楽しもう。 VTの1等には食事のサービスがある。


2008年1月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部