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『きつねと私の12か月』リュック・ジャケ監督インタビュー

“こわいもの知らずで、15カ月間世界の果てに旅する覚悟のある動物学者求む”

動物生物学の修士号を取得した24歳のリュック・ジャケ青年を南極に誘ったのは、そんな偶然の求人告知だった。動物学者から映画監督へと進路を変えた彼は15年後、南極大陸に生息する動物たちの姿を追った映画『皇帝ペンギン』で、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞する。

彼の映像が捉える動物たちはとても"人間的"で"感情的"だ。両親と子供の3人(ペンギン)家族の映像にユーモラスで悲喜こもごもの会話を挿入し擬人化した『皇帝ペンギン』は同じ地球に住む生物の物語として人々の共感を呼んだ。

子ども時代、モンブランを臨む山岳地方で育ち、野山を走り回っていたジャケ監督にとって、動物は友だちのような存在。小さい頃は家族と一緒に、そして自然への興味が沸くにつれ冒険や探検の憧れもあって次第にひとりで森に出かけるようになったという。

初監督作の思いがけない興行的大成功によって、自らの企画を映画化するチャンスを得た監督は、身近なヨーロッパの動物たちを主役にする物語を提案する。ロケ地に選ばれたのは監督が20キロメートルの範囲内なら熟知しているという、フランス南東部、アン県ジュラ山脈の麓と、野生動物や植物の宝庫イタリア・アブルッツォ地方。舞台を南極からふるさとに移し、彼が描いたのは子供時代の思い出を追体験する冒険の旅『きつねと私の12か月』だ。来日した監督に旅への思いと「地球の歩き方」読者へのメッセージをいただいた。
取材・文=山中久美子(映画ライター) 
写真=小坂伸一(地球の歩き方編集部)

2008年12月


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地球の歩き方ガイドブック 編集部