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チンギス・ハーン伝説の谷/バルグジンスカヤ谷

「牛の岩」があるバルグジンスカヤ谷の聖地のひとつ。ちょうどシャーマンのお祈りが行われていた

バルグジンスカヤ谷最奥部のウルハン村の温泉には吊り橋を渡って訪れる

ヤンジマ神が祀られたお堂。ここを参拝すると子宝に恵まれるという信仰があり、多くの人々が訪問している

首都ウラン・ウデからは400km以上離れているクルムカンだが、役所の立派な建物もあり豊かな暮らしぶりがうかがえた


チンギス・ハーン伝説の谷
バルグジンスカヤ谷

バイカル湖畔をひたすら北上し、ジンギスカン(チンギス・ハーン)の母親の生誕地と言われるバルグジンスカヤ谷も訪れた。バルグジンスカヤ谷は、ウラン・ウデから約300km離れているので行くには経由地で1泊する必要がある。谷の入り口のバルグジンの町か谷の奥にあるクルムカンの村をベースとするといい。


聖なる谷

バルグジンの町の南にあるガソリン・スタンドで、地元の観光ガイドと合流する。ガイドはあちこちで祈りを捧げていた。ガイド同伴でないと入れない、歩けない場所が数多くある聖なる地なのである。

白い雪を頂いた3000m級の山々がそびえ立つバルグジン山脈を左に見ながら、荒涼とした原野を貫く砂利道をひた走る。風は冷たく、強い。この谷で生まれた風は、バイカル湖まで吹き抜けるのだとか。

平原にはときどき塩湖が現れる。塩湖の回りには白くはかなげな芒硝(ススキの穂のような硫酸ナトリウムの結晶)が見える。


不可思議な風景

小高い岩山が見えてきた。スヴィンスキー城だ。麓で車を停め、まずはガイドが祈りを捧げる。真言を小声で唱え、みずから持ってきたミルクを空と大地に蒔く。

その後、奇岩が点在する山に歩いて登る。竜の頭のような岩山が現れた。座ったラクダに見える岩もある。少し離れたイニンスキーには、黄土の大地に黒っぽい岩があちこちに転がる“石庭”もあった。地球上のものとは思えない不可思議な風景。いずれも氷河に削られ、風化が進んでできた景観だという。

路傍で、地元のシャーマンが遊牧民の夫婦とともに大地に祈りを捧げていた。地面から滑らかな表面の大石が顔を出しており、お供え物がいろいろ置かれている。聞けば、「遠くに連れて行かれた牛がこの場所を懐かしがって戻り、石になった聖なる場所」なのだという。昨今は定住することが多くなった遊牧民だが、家畜を育んでくれる大地への信仰は篤い。


ヤンジマ神

ヤンジマは女性の神様。ヒンドゥー教の女神サラスヴァティーにあたる。19世紀にヤンジマを祀っていた寺院はソ連時代に破壊されたが、10年ほど前にヤンジマの姿が描かれたかのように見える岩が山の中腹で発見され、聖地となった。地元では子宝の神として知られており、訪れる夫婦が絶えない。

バルグジンスカヤ谷の見どころ スライドショー

スヴィンスキー城、イニンスキー石庭

スヴィンスキー城、イニンスキー石庭

クルムカンの町とアッラ村

クルムカンの町とアッラ村

ヤンジマ神とウルハン村(温泉)

ヤンジマ神とウルハン村(温泉)

宿泊施設と食事

宿泊施設と食事

上記の写真をクリックして表示されるサムネールの画像をさらにクリックすると それぞれのテーマのスライドショーをスタートすることができます。

スヴィンスキー城、イニンスキー石庭

ヤンジマ神とウルハン村(温泉)

宿泊施設と食事

2013年12月



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地球の歩き方ガイドブック 編集部