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ハンガリー

ハンガリーの中世の面影を残す町
ショプロン Sopron(ハンガリー)
取材協力:ハンガリー政府観光局

旧市街の中心である中央広場

ハンガリーの北西端に位置するショプロンは、オーストリアとの国境の町である。ローマ帝国時代には町が成立しており、ショプロン旧市街にある火の見塔は、ローマ時代の遺跡の上に建てられている。ハンガリーの大半は、16世紀から17世紀にかけて、オスマン帝国の支配下に入ったが、ショプロンはその支配から免れた。そのためゴシック様式、初期バロック様式の建造物が数多く残っている。中世の面影を残す美しい町並である。またショプロンは、東西冷戦の終結の契機となった舞台。1989年8月19日、約1000人の西ドイツへの亡命を求める東ドイツ市民が、この町からオーストリア国境を越えて西ドイツへ亡命をした(この事件はヨーロッパ・ピクニック計画と呼ばれる)。この出来事がベルリンの壁の崩壊に繋がっていく。鉄道駅から旧市街地の入口まで約500m、中央広場まで約1kmとアクセスが良い。旧市街地は楕円の形状をしており、中世には城壁が築かれていたが、現在ではほとんど残っておらず、レストランやショップなどの建物が周囲を囲んでいる。旧市街は中央広場を中心に「火の見塔」、「山羊教会」などのみどころがあり、周囲を30分たらずで一周することができる。

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左(写真1):山羊が掘り当てた埋蔵金を寄付して作られたというゴシック建築の山羊教会/右上(写真2):旧市街のシンボル火の見塔。夜にはライトアップされる/右下(写真3):火の見塔からの旧市街の眺め

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左上(写真4):14世紀に建てられた3つの家。右からシュトルノの家、ラックネルの家、ファブリツィウシュの家。/左下(写真5):火の見塔と並ぶ市庁舎/右(写真6):美しい石畳が敷かれているウーシ通り

アクセス方法

ウィーン−ショプロン【Table.978】

ヴィーナーノイシュタッド駅で出発を待つショプロン行きの単行ディーゼルカー

ウィーン中央駅からドイチクロイツDeutschkreutz行きの快速列車(REX)で1時間18分。平日は1時間に1本、土・日・祝日は2時間に1本程度運行している。この他にウィーン中央駅からレイルジェット(RJ)やインターシティ(IC)でヴィーナーノイシュタッドWiner Neustadtまで行き、普通列車(R)に乗り換えてショプロンに行く方法もある。この場合の所要時間は1時間16分〜20分程度。ヴィーナーノイシュタッド〜ショプロン間の普通列車は平日1時間に1本、土・日・祝日は2時間に1本程度運行している。
いずれもユーレイルグローバルパスなどオーストリアとハンガリーの2カ国で有効な鉄道パスのみで利用可能である。


ブダペスト−ショプロン【Table.1251】

ショプロン駅

ブダペスト東駅からショプロンまでは、インターシティ(IC)で2時間33分。1日7便運行している(2時間に1本程度の運行)。インターシティは全席指定制のため、ユーレイルグローバルパスなどハンガリーで有効な鉄道パスでも、予約と座席指定料が必要となる。


ポイント

ショプロンはオーストリア国境の町であるため、ブダペストからのアクセスよりも、ウィーンからのアクセスの方が早くで便利だ。ウィーンからの日帰り旅でも十分に観光ができる。
ウィーンからであれば、予約が必要な列車ではなく本数も比較的多いので、鉄道パスを使った旅にはうってつけである。ショプロンで宿泊するのであれば、郊外のエステルハージ宮殿を訪れるのも良いだろう。

【コラム】ハンガリーのヴェルサイユ
エステルハージ宮殿Eszterházy család

ショプロンの近郊のフェルトゥードFertődにあるエステルハージ宮殿は、ハンガリーの大富豪エステルハージ家によって、1720年に建築されたのが始まりである。現在の宮殿は、1762年から1766年にかけて、当時の当主エステルハージ・ミクローシュEszterházy Miklós Józsefによって建てられたものである。また交響楽の父と呼ばれるフランツ・ヨーゼフ・ハイドンFranz Joseph Haydnは、1761年〜1790年の間、このエステルハージ家に音楽家として仕えていた。現在も現当主エステルハージ・アントン・ルドルフ氏の私邸となっており、宮殿内はガイドツアー(ハンガリー語、英語、ドイツ語)のみである。宮殿内は、世界各地から集められた品々が多く展示している。

公式ホームページ
URL:www.esterhazy-kastely.com

アクセス方法

:エステルハージ宮殿/:宮殿内のセレモニールーム

ショプロンのバスターミナルからÉNYKK社のバスで、約40〜60分。1時間に1〜3便運行。

ÉNYKK社のホームページ
URL:www.enykk.hu

鉄道での最寄り駅は、Fertöszeplak-Fertöd。駅からは徒歩で、中央通り(Fő u)沿いに歩いて1.7km(20分程度)。
ウィーン中央駅からはFertöszeplak-Fertöd、Fertöszentmiklos行きの快速列車(REX)で1時間37分〜40分。1日4便程度運行。




※記事中のアクセス方法に記載の【Table.000】は、「ヨーロッパ鉄道時刻表・日本語解説版」(定価2.200円+税)に記載の時刻表番号となります。時刻表を使ってプランニングする際の参考として、ご利用ください。




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地球の歩き方ガイドブック 編集部