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北西部フィヨルドの見どころ イーサフィヨルズル近郊の見どころ

イーサフィヨルズルから西のほうにある 町までは、以前はずいぶん大回りをしなければならなかったが、現在は町と町をつなぐトンネルができたため、簡単にアクセスできるようになった。イーサフィヨルズルから簡単に訪れることができる場所を紹介しよう。取材時は船が出ていなかったが、夏の間はヴィーグル島を訪れるツアーもある。

公道沿いになんの囲いもなく吊るされた干物。「誰もとらないわよ」だって!

公道沿いになんの囲いもなく吊るされた干物。「誰もとらないわよ」だって!

ボルンガルヴィーク Bolungarvik

人口1000人ほどの漁業の町。イーサフィヨルズルまで車ですぐの場所だが、学校はもちろん、スイミングセンターやスポーツセンターなどがあるという。町中の見どころは歴史博物館。ボルンガルヴィーク北東エリアで仕留められた北極グマの剥製も展示されている。また次に紹介するオスヴォル海事博物館もボルンガルヴィークのすぐ近くにあるおすすめの博物館だ。

オスヴォル海事博物館の近くの対岸から町を見る

オスヴォル海事博物館の近くの対岸から町を見る

民家の軒先にも魚が干されている

民家の軒先にも魚が干されている

オスヴォル海事博物館 Osvor Maritime Museum

アイスランドにはユニークな博物館があるが、このオスヴォル海事博物館は昔の漁師の生活にスポットをあてたという博物館。19世紀まで使われていた羊の皮で作った漁師の服装を着て案内してくれたのは、ご自身も漁師だったというアルゥングリムルさん。ボルンガルーヴィクは、アイスランドで最初(1905年)に動力船スタンリーを採用した町で、1910年にはすでに手漕ぎの船はなくなっていた。

昔の漁師たちは、海辺の芝の家に住み込み、6時間休んだだけであとはずっと漁に出ていたという。船には船長を含め15歳から50歳くらいまでの合計7人が乗り込んでいた。芝の家には、家事と魚の処理を行うための女性がひとりいて、8人で共同生活を送っていたそうだ。

漁師の衣装がキマってます。アルゥングリムルさん

漁師の衣装がキマってます。アルゥングリムルさん

小さな芝の家で共同生活をしていた

小さな芝の家で共同生活をしていた


8人に対してベッドは4つだけ。ふたりでひとつのベッドを使っていた。女性は分別のある船長か最も年下の子供と同じベッドに寝ていた

8人に対してベッドは4つだけ。ふたりでひとつのベッドを使っていた。女性は分別のある船長か最も年下の子供と同じベッドに寝ていた

さまざまな種類の魚が吊るされている。真ん中に大きく見えるのはオヒョウ。オオカミウオやタラがポピュラーだ

さまざまな種類の魚が吊るされている。真ん中に大きく見えるのはオヒョウ。オオカミウオやタラがポピュラーだ

フラトエイリ Flateyri

フィヨルド地域の悲劇的な事故を伝えるのがフラトエイリの町。1995年の10月26日、まだ本格的な冬にもなっていない時期に大規模な雪崩が町を襲い、20人の命を一瞬にして奪い去った。人口30万人の国での20人の命が失われたことはたいへんな悲劇で、現在は雪崩の危険がある斜面には堤防を造り、町への直撃がないようにしているという。2005年に小規模の雪崩があったときはその効果が実証され、雪崩は町の両側に流れていったそうだ。

手前は慰霊碑。奥に見える山からの雪崩が大惨事を引き起こした

手前は慰霊碑。奥に見える山からの雪崩が大惨事を引き起こした

堤防の上からフィヨルドを眺める

堤防の上からフィヨルドを眺める

スーズレイリ Sudureyri

1996年にイーサフィヨルズルとを結ぶトンネルができるまでは本当に陸の孤島となっていた。見どころといっても特にない場所だが、脱サラしたばかりというゲストハウスVEG-Gistingのオーナー、エリアスさんはこの町でずっと営まれてきた漁業を観光資源として紹介したいと話していた。このゲストハウスの宿泊客は、漁業の加工プロセスを見学したり釣り舟に乗ったりして、アイスランドの漁業を体感するプログラムに参加できる。

VEG-Gisting
www.firsthand.is

スーガンダフィヨルズルの奥の小さな漁村だ

スーガンダフィヨルズルの奥の小さな漁村だ

ここにはタラを餌付けしている場所がある。まるでコイのように寄ってくるタラの群れに取材班も驚愕!

ここにはタラを餌付けしている場所がある。まるでコイのように寄ってくるタラの群れに取材班も驚愕!

漁業は今でも重要な産業

現在は漁業権がレイキャヴィークに集中しているため、地方で漁業を営むには苦労が多いが、それでもなお自分の故郷で漁業に従事している人は多い。ボルンガルヴィークでは港の作業場を見せてもらったが、若いうちから目的意識をしっかりもって働く青年の姿が印象的だった。スーズレイリでは、観光客も漁業を実体験できるツアーも始まっている。

クジラの加工工場の跡地に残る煙突。アイスランドも数少ない捕鯨国のひとつだ

写真上:クジラの加工工場の跡地に残る煙突。アイスランドも数少ない捕鯨国のひとつだ
写真右:ベイティングという、釣り針に餌をつける作業を淡々とこなす

ベイティングという、釣り針に餌をつける作業を淡々とこなす

ベイティングという、釣り針に餌をつける作業を淡々とこなす

2006年07月