“今、行くべき韓国”を最速レポート!  『梨泰院クラス』ロケ地に聖水洞、そして明洞へ

公開日 : 2022年07月14日
最終更新 :
『梨泰院クラス』原作者経営の居酒屋クルバムもファンの聖地
『梨泰院クラス』原作者経営の居酒屋クルバムもファンの聖地

韓国観光公社主催の視察旅行で2022年6月15~19日に再訪した韓国。前回は日本-韓国の出入国についてお話ししましたが、今回は最新の街歩きとエンタメ情報。韓国一の繁華街・明洞と高感度なソウルっこが集まる聖水洞、3年ぶりに有観客で開催されたドリームコンサートなど『arucoソウル』の編集担当が込み上げる思いとともにレポートします!

異国薫る街、梨泰院といえば真っ先に行くべきはここ

異国薫る街、梨泰院といえば真っ先に行くべきはここ
セロイ発見! 主役のパク・ソジュンは米映画『ザ・マーベルズ』が公開待機中

コロナ禍で韓国ドラマにハマり、そこから韓国へ興味をもった方も多いはず。ということで、まずは梨泰院(イテウォン)を歩いてみました。ここはあの大ヒットドラマの舞台になった街ですが、印象深いロケ地が点在し、セロイやイソ、スアなどがいた場所に実際に立ってみると、名シーンがよみがえり胸が熱くなりました。

セロイが最初にオープンしたタンバム1号店。現在はソウルバムの名前で営業
セロイが最初にオープンしたタンバム1号店。現在はソウルバムの名前で営業
再起をかけオープンしたタンバム2号店はルーフトップが人気のバーORIOLE
再起をかけオープンしたタンバム2号店はルーフトップが人気のバーORIOLE
セロイが考え事をしたりイソと語り合った緑莎坪(ノッサピョン)歩道橋
セロイが考え事をしたりイソと語り合った緑莎坪(ノッサピョン)歩道橋
最終話のデートシーンで登場した羽根の壁画があるJACK’S BAR
最終話のデートシーンで登場した羽根の壁画があるJACK’S BAR

『梨泰院クラス』を観ていなくても、かつて米軍基地があり各国の大使館が集まるここは、日本のリメイク版のタイトル通り“六本木”に近い雰囲気があり、異国文化漂うユニークな街として楽しめます。また、梨泰院駅から漢江鎮駅周辺の漢南洞(ハンナムドン)は、美術館や芸能人御用達のカフェ・飲食店などが多く、BTSの自宅があることでも有名です。

町工場や倉庫が並ぶ聖水洞に、ディオールが降臨!?

町工場や倉庫が並ぶ聖水洞に、ディオールが降臨!?
高感度なソウルっこに今最も話題のフォトスポット、ディオール聖水

次の街歩きは、梨泰院の東にある聖水洞(ソンスドン)。韓国の約70%の手製靴メーカーが集結していることで名を馳せていましたが、近年は廃墟をリノベーションした複合施設やカフェ通りなどが誕生し、スタイリッシュな街へと変遷。コロナ禍前からあったカフェのオニオンや大林倉庫(テリムチャンコ)、MELLOWERなどは健在で、カフェの新店はもちろん、ほかにも多彩な店舗が加わっていました。

なかでも特に驚いたのは、ディオールのコンセプトストア。庶民的な商店街の一角にいきなり登場し、巨大な建物はまるでガラスの温室のよう。エントランスの両脇にはライオンやゾウ、キリンなどのオブジェを配置し、斬新なうえに街とのギャップも相まって、一瞬脳が混乱。でも、よく考えてみると、韓国人の型破りな発想や柔軟な感性に今までもずっと驚かされ、そこが韓国を好きな理由でもありました。これほどまでにゴージャスなブティックが2022年11月までの期間限定とは……。まさに型破り!

MELLOWERはバリスタチャンピオンがオープンしたベーカリーカフェ
MELLOWERはバリスタチャンピオンがオープンしたベーカリーカフェ
ソン・ヘギョ主演の『今、別れの途中です』やバラエティ番組の撮影も
ソン・ヘギョ主演の『今、別れの途中です』やバラエティ番組の撮影も

MELLOWERの1軒挟んで隣にも新しいカフェ、オングンダルがオープンしていました。よく見ると見覚えのある壁画が……。ここは韓国ドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』でトッケビとウンタクがひと悶着あった場所。トッケビが寄りかかっていた壁画はかろうじて残っていましたが、手前をガラス張りにしてクールな雰囲気に。テラスにプールがあるなど、ここもソウルっこのホットプレイスになっていました。

1970年代の自動車整備工場を再利用したアモーレ聖水。カフェも併設
1970年代の自動車整備工場を再利用したアモーレ聖水。カフェも併設

聖水洞の新名所として注目のスポットをもう1ヵ所。韓国最大手の化粧品メーカー、アモーレパシフィックの体験型ショールーム・アモーレ聖水です。ここでは約30ブランド、約3000種類のコスメを試すことができ、ファンデはリキッド、クッションともにオーダーメイドも可能。メイクを落とすための洗顔コーナーやドライヤーとヘアアイロンが完備したドレッサーなどもあるので、スッピンからアドバイスを受けてメイクを仕上げることができます。サンプルがもらえ、ここ限定の商品などもあるのでコスメ好きは必訪です。

SulwhasooからHERA、espoir、ETUDEまで人気ブランドが試し放題
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オーダーメイドファンデは肌トーン診断後、100色から候補を選択
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カラーが決まったらロボットがその場で調合! 質感なども選べます
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おそるおそる訪れた明洞は閉店ガラガラのなかにも復活の兆し

おそるおそる訪れた明洞は閉店ガラガラのなかにも復活の兆し
「Welcome Back명동(明洞)」のバナーが掲げられたメイン通り

明洞は滞在中何度か歩きましたが、梨泰院や聖水洞が変わらず活気があったぶん、空き店舗を目にすると悲しい気分に。かつて観光客でにぎわっていた街は主役を失い一見ガランとしていましたが、歩き始めると新たな発見も。現地観光案内のスタッフいわく、コロナ禍以前は観光客向けの店舗が多かったため、ほぼ訪れることのなかった地元の人が、店舗が入れ替わったことにより足を運ぶようになったそう。たしかにコロナ禍にオープンしたアップルストアやナイキ、デサントなどの外資系大型店や夜のカフェ、裏道にあるチキン通りにはソウルっこたちが集結。現在建設中の物件も多々見かけました。
ソウルっこに交じって、ビザ免除で入国できる外国人(7月11日時点、日本対象外)や、私たちと同じ海外からの視察旅行団にもあちこちで出くわしたので、明洞が新しい顔で完全復活する日もそう遠くないのかもしれません。

コロナ禍前は裏通りにあったセレクトショップALANDは表通りに移転!
コロナ禍前は裏通りにあったセレクトショップALANDは表通りに移転!
ハニーバターアーモンドの外観には日本でも人気の女優ハン・ソヒが
ハニーバターアーモンドの外観には日本でも人気の女優ハン・ソヒが
チキン通りには地元密着型の店舗も。仕事帰りのソウルっこでどこも満席
チキン通りには地元密着型の店舗も。仕事帰りのソウルっこでどこも満席

27組のK-POPアイドルに約4万5000人の観客が熱狂!

27組のK-POPアイドルに約4万5000人の観客が熱狂!
推しがスクリーンに映し出されると絶叫とともにスマホ撮影も開始

帰国前日の6月18日は、韓国最大級のK-POPフェス「ドリームコンサート」を観賞。1995年以降毎年恒例の野外フェスでしたが、ここ2年はオンラインになり、今年やっと有観客での開催が決定。ファンは待ちに待ったフェスだけに入場前から興奮気味で、こちらもつられてテンションがアップ。会場となったオリンピック主競技場は蚕室(チャムシル)総合運動場内にあり、明洞から地下鉄で南東へ約30分に位置しています。

ソウルオリンピックのメインスタジアムで、映画『シュリ』のロケ地にも
ソウルオリンピックのメインスタジアムで、映画『シュリ』のロケ地にも

17:30頃(開演18:00)座席のカテゴリーを確認するためのリストバンドとチケットでグラウンドへ入場すると、コロナ禍前とさほど変わらない座席配置(のように見えました)とスタンドの横断幕が目に飛び込み、懐かしさと熱気、期待とペンライトを持っていない残念さとで、感情がグチャグチャになりました。

スタンドの最後列まで観客でびっしり。連なる横断幕にはMCの名前も!
スタンドの最後列まで観客でびっしり。連なる横断幕にはMCの名前も!
NCTのペンライト、黄緑のネオンカラーで染まった会場は鮮やかで幻想的
NCTのペンライト、黄緑のネオンカラーで染まった会場は鮮やかで幻想的

ドリームコンサートは出演アーティストのファンが事務所公認で横断幕を作り、応援合戦的な要素も見どころのひとつでしたが、今回はコロナ禍にデビューしたグループが多かったせいかファンの動員数に多少の偏りが……。結果トリを務めた7人組ボーイズグループNCT DREAMのペンライトで会場はほぼ一色。韓国では4月18日に社会的距離確保措置が解除され、マスク着用を条件に声援や合唱が解禁になったため、日が沈み、今回唯一のソロ歌手イ・ムジンが歌い始めると会場が大合唱に包まれ、観客のボルテージも一気に加速。アーティストも数年ぶり、もしくは初めての野外フェスに、最高潮のパフォーマンスを披露しているように見えました。
コロナ禍でオンラインのコンサートにすっかり慣れてしまいましたが、今回オフラインの醍醐味を思い出し、K-POPの生の迫力を目の当たりすると、気楽に渡韓できない現状にあらためてイライラしました。1日でも早く韓国でのヲタ活が自由にできることを願うばかりです。

韓国は前回のレポート後も新規陽性者1万2693人、死者18人(7月11日時点)と依然増加傾向。規制の緩和や外国人観光客の受け入れ再開などが多少影響しているのかもしれません。
                                        
次回はウィズコロナ、ポストコロナに向けた新しい韓国旅行を提案します! お楽しみに!
取材協力: 韓国観光公社

ソウルガイドはこの一冊!「地球の歩き方aruco ソウル」

ソウルガイドはこの一冊!「地球の歩き方aruco ソウル」
地球の歩き方 aruco 2 ソウル 2019年~2020年版

人気のレトロな韓屋タウン“益善洞”に、おしゃれなカフェ巡りが楽しい“延南洞”、リノベ建築がスタイリッシュな“聖水洞”など、旬のエリアを徹底紹介。フォト散歩が楽しい壁画村やパワスポと名高い王宮の楽しみ方もピックアップ。人気韓国コスメブランドの気になるアイテム情報も必見です!

■地球の歩き方 aruco 2 ソウル 2019年~2020年版
・URL: https://hon.gakken.jp/book/2080138600

※当記事は、2022年7月12日現在のものです

TEXT&PHOTO: 『地球の歩き方 aruco ソウル』編集担当 井上香菜美

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年7月12日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

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