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グラン・パレは、1900年のパリ万国博のメイン会場として建てられた。シャンゼリゼ大通りとセーヌ川に挟まれた、緑の多い静かな一角にある。イオニア様式の円柱が並ぶ正面には数々の彫刻が施され、いかにも美術の殿堂らしい格調高い雰囲気。また、鉄骨とガラス張りの丸屋根はセーヌ河畔からもひときわ目立ち、アレクサンドル3世橋(→P.30)とともに、19世紀末の時代の空気を伝えるモニュメントとなっている。グラン・パレ内には、企画展専門の美術館であるグラン・パレ国立ギャラリーがあり、毎年4〜5回の企画展を開催している。どの展覧会もフランスらしい独自の視点に基づいた興味深いものばかり。常設展とはひと味違う美術鑑賞をしたいとき、ぜひ出かけてみよう。