サンタ・マリア・ダル・マル教会

更新日
2023年1月24日
公開日
2022年8月27日
AD

地中海貿易で栄華を誇った、13~ 15世紀のバルセロナのシンボルがこの教会。かつてはここが海と陸を隔てる境界線だった。そこで、長く危険な航海へと船出する人々の安全を、海のサンタ・マリアに祈らんと建てられたわけだ。当時のバルセロナの最高権力者ジャウマ1世によって1329年に建立。カタルーニャ・ゴシック建築の巨匠、ベレンゲル・デ・モンタグの手による作品だ。サンタ・マリア広場に立ち、ファサードを眺めてみよう。テラスの付いた八角形の塔は、この地方独自のスタイルだ。入口の両側にはペドロとパブロの両聖人の像が見られる。中に入ると、13mおきに立つ八角形の柱の力強さに圧倒される。しかし、無駄な装飾は一切ない。すっきりと簡潔であるのもまたカタルーニャ・ゴシックの特徴のひとつだ。輝くような色彩を放つステンドグラスにも目を向けてみよう。サンタ・マリアとサン・ラファエルの小礼拝堂のステンドグラスは14世紀のもので、この教会では最も古い。その後、「最後の晩餐」を描いたものが17世紀に完成した。そして教会の後陣部には、18世紀のステンドグラスがそれぞれ色を添えている。司祭壇のそばには、1464年にカタルーニャの王に任命された、ポルトガルのペドロ4世の墓がひっそりと置かれている。

写真

  • ステンドグラスが美しい教会内
  • 聖母マリアが描かれたバラ窓
トップへ戻る

TOP