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島の中心に近いワイパフは、1995年の春までシュガーミル(製糖工場)が稼働していた砂糖の町。この工場跡の向かいに、製糖産業がハワイ経済の花形だった20世紀初頭の様子を伝える屋外博物館がある。
ハワイの製糖産業を支えたのは、日本、韓国、フィリピン、ポルトガル、プエルトリコなど世界各地からやってきた移民たち。敷地内には、彼らが生活したプランテーションハウス約30棟が復元され、見学できるようになっている。
日本家屋には鍋、釜、かまど、ミシン、ちゃぶ台、浴衣に布団などが保存され、下駄や草履が今脱いだばかりのように並べられている。昔の街灯まで忠実に再現された通りには、ほかに銭湯、雑貨店、理髪店、ガレージなどが並び、当時の移民たちの生活ぶりがしのばれる。
1996年春には、島に唯一残ったワイアルアのシュガーミルが閉鎖され、オアフ島の製糖産業は終焉を迎えた。だが、このビレッジを訪ねれば、今でも1930年代の移民住宅街にワープできる。