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ピカデリー・サーカスの“サーカスcircus”とは円形の広場のことで、エロスの像を中心としたロータリーになっている。ここはトラファルガー広場と並ぶ渋滞の名所。いつもバスとタクシーがひしめき合っている。そんな下界に向かって矢を放った姿のエロスの像は、ロンドンのシンボルのひとつ。しかし実は、彼はエロス(ギリシア神話では美の女神アフロディーテの子で恋愛の神。ローマ神話ではキューピッドに当たる)ではないのだ。キリスト教的慈愛を表す天使というのが真の姿。
この像および噴水の正式名称は、Shaftesbury Memorial Fountain。多くの慈善事業を行い、博愛主義者として敬愛を受けた第7代シャフツベリー伯を記念して建てられた。A. ギルバートがデザインし、1893 年に完成した。が、できあがってみると噴水の水を受けるべき水盤が、当初の計画と違ってたいへん小さくなってしまった。おかげで噴水として使おうとすると、周りを歩く人がビショぬれになるという事態に。デザインを台なしにされたギルバートは、怒って除幕式には出席しなかったという、いわくつきのもの。
ヒースロー空港から地下鉄Piccadilly Lineで約50分、大英博物館~ピカデリー・サーカス~ハロッズのあるナイツブリッジ~V&Aを結ぶ14番線バスが通り、リージェント・ストリート、ジャーミン・ストリートなどショッピング街、エンターテイメントの中心にあるピカデリー・サーカス。トラファルガー広場があるチャリング・クロスと並んで観光の拠点となる場所だ。
繁華街だけあって、旅行者を狙ったスリや置き引き、ひったくりなどが多数報告されている。バッグ(後ろに背負うリュックタイプの場合、絶対に貴重品はここに入れないこと)のファスナーなどは必ずしっかり閉める、見ず知らずの人に声をかけられても安易に応じないなど、下記の犯罪事例を参考に予防対策もしておきたい。