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11〜18世紀にかけて建てられた大聖堂で、さまざまな様式が混在している。回廊と鐘塔はロマネスク様式を残しているが、正面はバロック様式、内部はゴシック様式だ。
ここで見逃せないのが、宝物館のいちばん奥の小部屋に展示されている『天地創造のタペストリーTapís de laCreació』。本来は祭壇天蓋用だったと思われる1100年頃の作品で、旧約聖書に基づく天地創造の場面が、麻布に色鮮やかな毛糸で刺繍されている。このある種抽象に到達した形態表現は、カタルーニャ・ロマネスクの一極点を示している。また宝物館には、モサラベ美術成熟期の作品であるベアトゥス写本(アストゥリアス地方リエバナの修道士、ベアトゥスによる黙示録注解書を原本とする)の1冊が展示されている。975年におそらくレオン地方で制作されたと思われるが、この写本挿絵の色彩や形態に、『天地創造のタペストリー』の造形の起源が認められる。