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カタコンブは、ガロ・ローマ期(120年〜5世紀末)に使われていた採石場跡を利用し、パリ市内の共同墓地に葬られていた無縁仏600万体を納骨した地下墓地。1785年から100年かかって移したという。細いらせん階段を下りていくと、そこは地下道。1年をとおして約14℃に保たれ、湿気の多いよどんだ空気が漂っている。地下水のたまった穴などをのぞきながら暗い道を進んでいくと、カタコンブに行き着く。通路の両壁に沿って、脛骨や頭蓋骨が整然と、ときには模様までつけられて並んでいる。かなり奥行きがあり、壁面がびっしりと骸骨で埋め尽くされている様は、壮観。慰霊碑や死者にささげられた詩も掲げられている。地下道は複雑に入り組んでいるため、見学コース以外は柵でふさがれている。くれぐれも柵をこじあけたりしないように!実際この迷路に迷い込み、骸骨になってしまった例
もあるほどだ。体力や心臓に自信のない人はご用心。何しろここは、“ l'Empire de laMort( 冥 土 )”なのだから……。