ベルシー地区

更新日
2022年10月23日
公開日
2022年10月23日
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ブドウ畑があり、ワイン倉庫が建ち並んでいたベルシー地区は、かつては「パリの中の田舎」のイメージを引きずっていた。変化の兆しが現れたのは1980年代のこと。まず、ミッテラン元大統領が推し進めた「パリ大改造計画」によってスリムな財務省(→P.35)が誕生。さらに、シラク元大統領がパリ市長時代にベルシー地区再開発を計画し、ベルシー体育館(現アコーホテルズ・アリーナ)を皮切りに工事を進めた。1998年にメトロ ⑭号線が開通し、ここベ
ルシーを通過するようになると、開発にも熱が入り、急成長を遂げる。メトロCour St-Emilion駅前には、もともとあったワイン倉庫を改造したショッピング街、ベルシー・ヴィラージュBercy Village(→P.349)がオープンし、大型映画館「UGCシネ・シテ・ベルシー」ができた。国立の映画資料館シネマテーク・フランセーズCinémathèque Française(→P.231)もこの地に移転。館内にある映画博物館Musée de la Cinémathèqueでは、映画発祥の地
フランスならではの多彩な展示が楽しめるほか、フィルムライブラリーなどが入っている。人々の憩いの場として親しまれているベルシー公園Parc de Bercyでは、春になるとピクニックを楽しむ人々の姿が見られる。ベルシー地区からセーヌ対岸のトルビアック地区Tolbiacにかけて、国立図書館(→P.35)をはじめインパクトのあるビルが増えているので、デザインウオッチングもおもしろい。

写真

  • のんびりした時間を過ごせるベルシー公園
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