ブールデル美術館

更新日
2022年9月15日
公開日
2022年9月15日
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ロダンと並ぶ近代彫刻の巨匠アントワーヌ・ブールデル。師ロダンを敬愛しながらも、早くからロダンの影響を離れ、建築的でモニュメンタルな作風を確立した。モンパルナスの静かな一角に、ブールデルが1885年から亡くなるまでの45年間を過ごしたアトリエ兼住居があり、現在はブールデル美術館として公開されている。中庭に面した回廊や奥の広間には、代表作の『弓を射るヘラクレスHéraklès archer』など、神話をテーマにしたモニュメンタルな作品が展示されており、ダイナミックな表現に圧倒される。彫刻だけでなく、デッサンや絵画も多数展示され、興味深い。ロダンやアナトール・フランスといった、同時代人の胸像も制作しているが、なかでも『ベートーヴェンの頭像Tête de Beethoven』は秀逸。唇をきりっと固く結び、音楽家の内面がにじみ出ているかのようだ。

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