ギュスターヴ・モロー美術館

更新日
2022年9月15日
公開日
2022年9月15日
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モロー自身が青年時代から晩年まで住んだ家で、没後、彼の遺言によって、コレクションとともに国家に寄贈された。美術館の主要な部分をなしているのは、モローが晩年に建て増ししたアトリエの2階部分で、おもに大画面の作品が展示されている。殉教者の血に染まる百合を玉座にした聖母を描いた『神秘の花Fleur mystique』(1890)などが見もの。らせん階段を上って3階へ。窓に面した壁には、幻想的な『ソドムの天使Les Anges de Sodome』(1872〜1875)がかかっている。広間の中央と4階の窓の下には400枚ものデッサンを収めた可動パネル付き家具があり、興味深い。3階での必見作品は、『踊るサロメSalomé dansant』(1876)と『一角獣Les Licornes』(1888)。極めて装飾性の高い作品だ。全面を覆うアラベスク模様。まるでカンバスの上に、ごく薄いレースをかぶせたかのように見える。モローの神話画や聖書画の世界を思う存分堪能しよう。

写真

  • モロー『出現L'Apparition』ⓒMuséeGustaveMoreau,Paris,France/BridgemanArtLibrary
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