ギメ美術館

更新日
2022年9月15日
公開日
2022年9月15日
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リヨンの実業家エミール・ギメ(1836〜1918)のコレクションから発足した、ヨーロッパ屈指の東洋美術館。美術館の創立の発端は、ギメの世界一周の旅に遡る。フランス文部省からの依頼で、世界の宗教を研究するために旅に出たギメは、持ち帰った数々の美術品、資料をもとに、リヨンに宗教美術館を造った。日本を訪れたのは1876年のこと。宗教画300点、宗教彫刻600点を持ち帰り、1879年にインド、中国での収集品と合わせてリヨンでコレクションを発表したという。1889年に、美術館はパリに移転した。現在、ギメ美術館は、ヨーロッパにおける東洋美術研究の中心となっている。所蔵品はどれもすばらしいが、特にカンボジアのコレクションが充実しているほか、内戦で多くの美術品が失われたアフガニスタンの展示が興味深い。また、インド美術のコレクション(紀元前3〜19世紀)では、『踊るシバ神Shiva Natarâja』(インド南東11世紀)のコズミックダンスは軽やかで、しかも優雅だ。中国陶磁器や日本、朝鮮の美術も展示されている。

写真

  • コレクションのなかでも人気の高い『踊るシバ神』
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