キーワードで検索
カルロス1世はタホ川に橋を渡し、その上に新宮殿を建設しようと考えていたが、彼の死後、息子のフェリペ2世が離宮建築に着手。その後18世紀後半、カルロス3世の時代に南北の両翼が取り付けられ、現在の形に完成した。宮廷画家ゴヤが『カルロス4世の家族』を描いたのもこの離宮だ。 贅を尽くした部屋のなかでも、磁器の間Salón de Porcelanaは見事。草花模様に東洋の風物が描かれた磁器が配され、部屋全体を覆い尽くしている様は圧巻だ。これらの磁器は、18世紀にマドリードのブエン・レティーロ磁器工場で作られたもの。このほか、アルハンブラ宮殿の「二姉妹の部屋」に似せて造られたアラブの間(喫煙の間)Salón Árabe、島の庭園を望む玉座の間Salón delTrono、フランシスコ・バイユー作のフレスコ画に覆われた礼拝堂Capillaなどが見もの。