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嘉義から西に約15kmの郊外に、2015年12月にオープンした國立故宮博物院の初めての分館。中国の文物のみを展示する台北の國立故宮博物院に対して、國立故宮博物院南部院區(以下故宮南院)ではアジアの文物を広く展示している。また日本をはじめアジアの博物館との交流を進め、テーマを絞った文物のコラボレーション展示なども行っている。故宮南院は70へクタールの広大な庭園の中にある。曲線を組み合わせた奇抜な建築は、水墨画の「濃墨」「渇筆」「ぼかし」の3つの技法をイメージしたもの。140mのアーチ橋、景観橋が入口になっている。展示階は3階から地下1階まで。常設展示は2020年3月現在、「アジア仏教芸術」、「アジア茶文化」、「アジアの芸術」の3つ。「アジア茶文化」では中国、台湾、日本の茶道を紹介しており、中国明代の茶寮、台湾の工夫茶セット、日本の茶室が実物大で再現されている。北宋定窯の白磁、安土桃山時代の茶入れなど貴重な文物が多い。「アジア仏教芸術」でも広くアジアにまたがる文物が展示されている。地下1階には家族連れの参観者も楽しめる児童創意中心をはじめ、ミュージアムショップやカフェ、郵便局などがある。