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花蓮の北約30km、台湾随一の景勝地として知られる太魯閣は、立霧溪の流れが長い年月をかけて大理石の岩盤を削ってできた大峡谷。深い谷間に沿って曲がりくねった細い道路やトンネルが続き、自然の偉大さを感じさせる奇観を造り出している。 太魯閣が知られるようになったのは日本統治時代で、原住民タロコ族の「Truku」に大魯閣の字をあて、1937年に次高大魯閣国立公園が設立された。戦後、1960年に東西横貫公路が開通して、観光客も容易に太魯閣を訪れることができるようになった。 ちなみに、現在の太魯閣國家公園は花蓮縣、南投縣、台中市に及ぶ非常に広い公園で、一般に太魯閣といえば国家公園の一部である太魯閣峽谷のことを指す。 太魯閣は、台湾好行バス太魯閣線など一般のバスを使って、個人でも訪れることができる。ただしバス停は少なく、バスもよく混雑する。バスの待ち時間やヘルメット借用などの問題もあり、いつもスムーズに観光できるとは限らない。効率よく太魯閣を観光したいなら、やはりホテルや旅行会社で車を手配したり、ツアーに参加することも考慮したほうがいいだろう(→P.17)。竹東駅は内湾線でいちばん大きな駅。かつては樟腦を中心に林業の集散地として栄えた。客家人口が多く、客家語を聞く機会も多い。駅近くのロータリー周辺ににぎやかな竹東客家市場があり、人々の生活を見ながら散策しても楽しい町だ。篁城竹簾文化館は、竹東の竹を使ったすだれの製造過程が見学でき、竹製品の販売もしている。蕭如松藝術園區は、そこだけ昭和の日本に戻ってしまったような空間。画家の蕭如松(1922~1992年)が住んだ家を中心に、6棟の日本式家屋がレストランやギャラリーに使われている。