カオ・プラ・ウィハーン遺跡(プリア・ヴィヘア)

更新日
2022年12月1日
公開日
2022年12月1日
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カオ・プラ・ウィハーン遺跡は標高657mのプラ・ウィハーン山の頂上にある本殿と、そこにいたる石段やお堂などで構成される壮大なスケールのクメール遺跡だ。主祠堂は屋根付きの回廊に取り巻かれ、長く急な石段や石畳の参道と、その途中にある3ヵ所の楼門で構成されている。

入口から頂上にたどり着くだけでも30分近くかかるこの巨大遺跡はアンコール・ワットよりも古く、9世紀末にクメール帝国のヤショバルマン1世が建設し、11世紀にスールヤバルマン1世が現在見られる規模に増築したとされる。

遺跡はタイとカンボジア国境の真上に位置しており、長年両国間で領有権争いが繰り返されてきたが、1962年に国際司法裁判所の裁定によって正式にカンボジア領とされた。周囲の大平原を見渡せる戦略的要地のため、カンボジアの内戦中は遺跡周辺で激しい戦闘がたびたび行われた。すでに崩れていた遺跡は、戦闘によってさらに荒らされてしまった。絶壁の外れには、中国製の大砲が1門だけ大平原を向いたまま残っている。

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