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121ha にも及ぶ広大な敷地内に、3 万種もの植物が植えられている。2 月のスノードロップ、3・4 月のスイセンに始まる花の季節は、ほんとうに美しい。一面ブルーベルに覆われた4 月の自然保護区の森はメルヘンの世界そのものだ。
世界のありとあらゆる植物がジャンル別に集められている。歩いているうちに周囲の植生が変わり、北極圏の寒帯植物からジャングルの密林を思わせる熱帯植物まで、すべてを見ることができるというわけだ。実はこの植物園、世界で最も権威ある植物の研究機関としても知られており、シード・バンクSeed Bank(種子の遺伝子保全)などで、地球規模の環境保護の最前線を担っている。2003 年に「キュー王立植物園 Royal Botanic Gardens, Kew」の登録名で世界文化遺産にも指定されている。
また、ライオン・ゲートLion Gate の近くに建つ勅使門は、1910 年の日英博覧会の折に京都の西本願寺の唐門を4/5サイズで複製したもの。ほかにも、1762 年に建設された高さ約50m の仏塔パゴタ(冬期以外の週末に登ることができる)、英国王室最小といわれる宮殿キューパレスKew Palace(冬期は閉館)、ボタニカルアートを展示したMarianne North Gallery など、見どころも点在している。
おみやげを買うなら、ヴィクトリア・ゲートVictoria Gateで。マグカップやスキンケア用品など、キュー・ガーデンのオリジナルグッズもあり、気の利いたおみやげが揃っている。また、オランジェリーOrangery など、数ヵ所の食事と休憩ができるカフェなどがある。
とにかく広いので、1日で全部回るのは難しい。英文地図の裏面にある季節の見どころを参考に、のんびりとした時間を過ごしたい。
園内を一周約40 分で回るトラムが走っている。ヴィクトリア・ゲート発着で、途中7 ヵ所に停車する。10:30 〜16:30 の間、30 分に1本(冬期は開園時期により終了時間が異なる。1時間に1本程度)。途中下車もできるので、広い園内の移動手段に使うのもいい。チケットは運転手、チケット売り場、ショップ、オンラインで購入可能。