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ゴールドコースト・ヒンターランド南部、ニューサウスウエールズ州との州境にあるのがスプリングブルック国立公園だ。2300 万年前の火山(マウント・ウォーニング)の大噴火によってできた巨大なカルデラ地形の北端部分にあり、標高は約700m。亜熱帯雨林、亜熱帯ユーカリ林の美しい森、断崖絶壁を流れ落ちる勇壮な滝、そしてクリムゾンロゼーラやキングパロットなどの美しい野鳥やパディメロン、ポッサムなどの有袋類がすむ、大自然が広がっている。
国立公園内での楽しみは、カルデラ地形の突端に造られた展望地から景色を眺めたり、その周囲に造られたウオーキングトレイルを歩いたりすること。人気の展望地はベストオブオール・ルックアウトBest of All Lookout。スプリングブルック国立公園最南部にあり、マウント・ウォーニングを中心とした壮大なカルデラ地形を一望にできる。展望地までのウオーキングトラック沿いの多雨林は、亜熱帯にありながら冷温帯雨林の特徴をもつ森となっていて、かつて南極と地続きであったことを示すナンキョクブナMyrtle Beech も見られる。またパーリングブルックフォールズ・ルックアウトPurlingbrookFalls Lookout やキャニオンルックアウトCanyon Lookoutには、亜熱帯雨林、温帯雨林が見られるウオーキングトラックがあり、週末は地元の自然愛好家などでにぎわっている。
ゴールドコーストからネラング、ナミンババレーを抜け、車で約1 時間。スプリングブルック国立公園の別セクションに当たるナチュラルブリッジNatural Bridge には、ツチボタルGlow worms が多数生息している。ツチボタルは発光虫(蚊やハエの仲間の幼虫)で、ニュージーランドやオーストラリアの、かぎられた場所にのみ生息している。駐車場から徒歩約10分、遊歩道を下り切った場所に滝があり、その裏側の洞窟がツチボタルの生息場所。洞窟の天井いっぱいを美しい光で埋め尽くすように見えるのは、日も暮れかかった頃からだ。暗くなってからのハイキングになるので、懐中電灯を忘れずに。