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カオバン中心部から約55km、中国との国境の約3km手前にパックボー遺跡がある。ここはホーチミンが海外から帰国した1941年2月8日から、当時、北ベトナムを支配していた大日本帝国に対する革命の構想を練るために4年間住んだ所で、ベトナム人にとってはある意味、神聖な場所とされている。
パックボー遺跡に含まれるのは、ホーチミンが実際に寝起きをしていたコックボーと呼ばれる小さな洞窟、洞窟チケット売り場前にあるホーおじさん記念館、洞窟の正面にあるホーチミンが名づけたレーニン渓流(Suối Lê Nin)など。コックボー洞窟内の簡素な木のベッドや、机と椅子代わりに仕事をしていた岩、詩を詠んでいたといわれる場所、仕事終わりにレーニン渓流で魚釣りを楽しんだ場所など、ホーチミンゆかりの場所が残されている。
なお、中国との国境沿いに隠れ住んだのは、フランス軍の追っ手が迫っても国境を越えて逃げやすかったからといわれている。