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ミトーから船で約20分。フン(Phụng)島に遊園地のような奇妙な造形物が見えてくる。ヤシの実だけを食べて生活していたヤシ教団の寺だ。教祖ダオユア(本名グエン・タン・ナム)は1909年フックタン(現ベンチェー省)で生まれ、1928〜35年までフランスに留学。その後帰国し、仏教とキリスト教、イスラム教、カオダイ教、ホアハオ教を融合した宗教を確立。ここに小さな教団の生活共同体を作った。ダオユアは当時の南ベトナム政府によって何度も投獄されながら活動を続けたが、1990年に死亡し、教団は解散させられた。広場に建つ9つの塔は9本の支流があるメコン川と、9人いた妻との婚姻生活を象徴。また後部のふたつのタワーは橋で結ばれているが、その下にはベトナムのジオラマ地図があり、南北ベトナムの統一を象徴している。