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大小約300の鍾乳洞を有し、豊かな原生林に覆われた約8万6000ヘクタールの国立公園は、2003年にベトナムで5番目のユネスコ世界遺産に登録された。鍾乳洞のなかでも観光スポットとして人気なのが、フォンニャ洞窟(Động Phong Nha)、ティエンソン洞窟(Động Tiên Sơn)、天国の洞窟と呼ばれるティエンドゥーン洞窟(Động Thiên Đường)の3ヵ所。
フォンニャ洞窟とティエンソン洞窟は同じ山にあり、フォンニャ洞窟は川の水が山を削って形成された洞窟で、地底湖のような神秘的な雰囲気だ。約8kmにわたって地底川となった川をボートで進みながら見学する(途中、徒歩での見学もあり)。一方、ティエンソン洞窟は山の中腹にある洞窟で、鍾乳石が垂れ下がる開けた一部の場所が一般公開されている。
ティエンドゥーン洞窟は、フォンニャ洞窟、ティエンソン洞窟から直線距離で約7km離れた山中にあり、洞窟学者をして「世界中のどの洞窟も比べ物にならないほど美しい」と言わしめたほど石せき筍じゅんの美しさで知られる。また、2009年に調査が行われたソンドン洞窟(Hang Sơn Đoòng)は、全長約9km、最大高は約240mあり、2022年8月現在、世界最大の大きさを誇っている。ソンドン洞窟の観光ツアーが行われているものの、まだまだ観光で訪れるにはハードルが高い。